それでもいいのだろう。
教室の子達とレッスンをするとき、できる限りまだ習っていないことをここで初めて一緒にできるよう心掛けています。
もちろん、学校の授業の進度や個々の能力差、その他の事情によってはこちらでおさらいをすることもありますが、習ってしまったことをやるのは子どもも私も楽しくありませんし、「あ!」という気付きや発見をしてもらい辛いので、やはり可能な限り学校などより先にさせてもらえたらと思っています。
ですので、まず子どもに考えてみてもらうことで、自分になかった発想を目の当たりにすることもあれば、子どもなりに考えた方法なので、大人が見れば非常にまどろっこしい解法を見ることもあります。
今日のレッスンでは、平行四辺形や三角形、台形などの面積を学習していた4年生さんが、三角形の面積を出す際、何度も何度も一旦底辺と高さをかけた式を書いてから、その答えを2で割る式を書いていました。
計算も得意な子なので、もちろんそれできちんと答えは出ていましたし、問題ないのですが、ひとつの式(底辺×高さ÷2)で書いてしまうことで、先に2で割って計算が簡単になる場合があるということには気づいてもらいたいと思いました。
ですので、その子が気づいた解き方は正しいし、その解き方で問題ないと前置きをした上で、学校で習うときには一つの式に書くよう言われると思うということを伝え、例えば9×12÷2なら、108÷2をするより、12を先に2で割ってしまえば簡単になるというようなことを、その子が書いている式を指しながら気づいてもらうよう声掛けもしました。
それでも、黙って見ていると式を2つ書いたりもしていましたが、今の段階では無理にそれを直させなくてもいいのだろうと思います。もちろん、「一つの式に書けるんだったら書いてね」などと声掛けはしますが、その子が2つに式を分けているのは、きちんと図が頭に浮かんでいて、長方形や平行四辺形の面積を出してから半分にしているのだと思いますので、そのうち一つの式に移行していくのではないかなとも思います。
公式や解く方法を教えるわけではありませんし、それを覚えさせるわけでもありませんので、いずれ学校で教えられるまでは、子どもが気づいた解き方を支障がない限り尊重したいと思っています。
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