教室で主に幼児、小学生に使う教材を自作教材に切り替え始め、今ではプリントで学ぶ段階のほぼ全ての子が自作教材中心になっていますが、自作だと、チェックしているつもりでも見落としがあって、子どもとレッスンをしていて気づいたり、子どもから指摘されてようやく気づいたりということもあります。
自分なりに精一杯考えて、これがいいと思って作っていても、実際にレッスンで使ってみると、こういうところは分かりづらそうだなとか、もっとこうした方が分かりやすそうだなと気づくことがあったり、この部分はもう少し問題のボリュームがほしいなと思ったりすれば、手直ししたり、追加で作ったりということがその都度できるのは、私にとっては大きなメリットでもあります。
そんな中、自分でこれはいいのではと思ったアイディアが案外子どもにはわかりにくそうだったりすることもある一方、思った通りにすんなり導入できたりするととても嬉しく思います。
今日のある子のレッスンでは、掛け算の筆算をしたのですが、いかに書き方などを説明するのではなく、子ども自身に気づいてもらうかを考え、同じ数を何段も重ねた足し算の筆算をしてもらうところから始めてみることにして、教材を作りました。
例えば、75を6段重ねて書いてあれば、子ども達は自然と5×6=30、繰り上がった3を十の位に書き、7×6=42で繰り上がった3と合わせて45と書いて「450」と答えを書いてくれるのではないかと考えて、プリントを作ってみました。
すると、今日のレッスンの子も、初めは普通に足していたものの、3問目ぐらいからは私が何も言わなくても、掛け算で答えを出し、繰り上がりを書き、きちんと答えを出してくれました。
姿は足し算の筆算ですが、考え方は掛け算の筆算になっているわけです。
もちろん、これまでに、掛け算を使わずひたすらに足し算をした子もいるにはいますが、そういう子には「5が6回あるんだったらいくつになるかわかるんじゃない?」などと声掛けをすると、掛け算で出せると気づいてくれました。
それができるようになった後で、足し算だとこんなに何段も重ねなくてはいけないけど、掛け算の筆算ではこう書くだけで済むのだと言って、考え方はさっきまでと同じだからねと言えば、それ以上説明の必要はありません。
これに関しては、まずまず成功ではないかなと、手前味噌ではありますが思っています。
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