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2019年10月 9日 (水)

そんなに感動してくれてありがとう。

昨年の冬頃、数学のテストがえらいことになったということでご縁を頂いた中学生。
それまでに塾などに行ったこともあったそうで、そのせいなのか来てくれた初めの頃は、恐らくまだきちんと理解できていないはずでも「う~ん、だいたい分かった」とか「まあまあわかる」とか言うことがあり、表情を見ていると、きちんと腑に落ちていないことはわかるので「イマイチわかってないよね?」などというと、「うん、ちょっとわからん」などと本音を言うこともありました。

ですが、うちの教室では分かったふりはしなくていいということをすぐに理解してくれたようで、その後モヤモヤしているのに「わかった」というようなことはなくなり、その代わり、学校の授業などでモヤモヤしていたことを、その子が理解できるまで説明すると、腑に落ちた瞬間にぱぁっと表情が明るくなり「あ~あ!そういうことか~!!」とかなり大きなリアクションで嬉しそうな声をあげてくれるようになりました。

当初は数学だけだったのですが、先日から国語の文法が分からないから国語も見てほしいとのことで、少し時間を延長して国語もということになりました。その子がえらいのは、自分がどこがわかっていないかということを把握していることと、分からないなりにも先生の授業をきちんと聞いているということで、既習の動詞の活用の種類や活用形などがかなり曖昧なようでしたが、カ変とサ変は覚えるしかないということを説明した後、五段、上一段、下一段の区別もわかっていないとのことだったので、まずは動詞を思いつくまま10ほどあげてもらい、3種類の動詞が最低2つは出たところで、それぞれに「ない」を付けてもらって、「かぁーない」「きぃーない」「ねぇーない」などと音を延ばしながら、ア段、イ段、エ段のどの音になるか確かめていると、「あ、なんかわかってきたぞ」と嬉しそうな表情になりました。

そして、五段活用だと「か、き、く、け、こ」のように活用語尾に5段全部が出てくるのに対し、上一段はイ段、下一段はエ段の音の変形しかないことを紙に書きながら見せていると、「ああ~~あ!!そうか!5つ全部出てくるから五段で、これは上から1段のところ、こっちは下から1段のところしか使わへんから上一、下一なんか!!そういうことか!!!」と超感動した様子でニコニコ笑顔。
「学校の先生の1000倍ぐらいわかったわ!俺もう絶対忘れへん!」とまで言ってくれました。(もちろん、1対1か1対数十人かの違いは大きいですし。)

この子を見ていてすごいなぁと思うのは、きちんと理解できると本当に嬉しそうな気持ちよさそうな言動をすることで、こんな風に学べば、実際忘れにくいだろうなとも思います。
この調子で数学も国語も安定して得点できるようになるといいなと思っています。

 

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