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2019年4月 9日 (火)

「覚えなくてもできるんですね」

教室では、基本的に「やり方を覚える」ということはほぼしませんので、用語など最低限の説明以外は、子ども自身が気づき、考えて答えを導き出してもらうことになるのですが、あるお子さんと掛け算の学習をしているのを見ておられたお母様が、レッスン後に「かけ算、九九を覚えなくてもできるんですねぇ」とおっしゃいました。

もちろん、掛け算は同じ数を何度も集めているわけですから、足し算ができれば九九を覚えなくても答えは出せるのですが、ほとんどの子(そして、その後大人になった大半の方)が掛け算は九九の暗唱をして、それを使うものだと思い込んでしまいがちです。
もちろん、九九は使用頻度も高いので、覚えていれば便利ですから、覚えなくていいとまでは思いませんが、意味を考えずに覚えてしまった場合、応用の妨げになることも少なくありません。

以前にも書いたことがありますが、例えば、「×9」だと、九九を唱える場合、逆からの暗唱までできる子であればともかく、そうでなければ、×1から順に、×9まで唱えなければ答えは出ません。
ですが、例えば、8×9は8×10より8少ないと理解していれば、80-8で72という具合に、もしかすると九九を唱えるより速く答えが出せることもあるのではと思います。

また、例えば、8×2+8×3=8×▢のような問題を考えてもらおうとすると、九九の暗記で答えを出すタイプの子はほぼみんな、8×2=16、8×3=24、16+24=40ときて、ここから、八一が八、八二十六…と唱え、八五四十だから答えは5というような解き方をします。
しかし、意味を考えながら解いた子で、まだ九九を覚えていないような子の場合、8×2は8の棒が2本、8×3は8の棒が3本だから、答えは5というように、掛け算を一切せずに答えを出すことができます。
また、こういう考え方ができれば、分配法則や結合法則も、公式を覚えるまでもなく、意味を理解して答えられることも少なくありません。

ですから、九九を早くから覚えさせるのは、そういうチャンスを奪うことになりかねないということを意識しておいて頂けたらと思います。(お子さんによっては頭に数を浮かべながら暗唱しているような子もいるかもしれませんので、そういう場合は大丈夫だと思いますが。)

 

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