「わからん」と軽くいうとき
子ども達とレッスンをしていると時々、軽いノリで「あ~、わからん」などという子がいます。
恐らく、そういえば周りの大人が助けてくれるのを知っているのでしょう。
ですが、軽いノリで口にするときは、ほぼ間違いなく、まだ大して考えてはいません。そんな段階で助け舟を出せば、考えなくても教えてもらえるということを覚えさせてしまいますから、面倒なときにはとりあえずわからんと言っておこうというような術を覚えてしまうかもしれません。
考える必要がないことであれば、それでも構わないのですが、しっかり頭を使って考えるべきこと、考えた方がその子のプラスになるはずのことを、ろくに考えていない段階で助けてしまって、それが癖になってしまったら、それはその子にとって大きなマイナスになります。
これまで何度か書いていますが、子ども達は真剣に考えているときはほぼ例外なく静かです。普段落ち着きのない子であっても、問題に入り込んでいるときはかなり静かになることが多いです。
見ているとぼーっとしているように見えることもありますが、とにかくガチャガチャしていることはありませんし、大抵はとても穏やかないい表情をしています。
もちろん、そうやって集中して考えても分からない場合もありますから、そういう場合はどこかで集中が途切れ、表情が曇ったり、そこでようやく「わかりません」と言ったりしますから、そうなったら、必要に応じて助けを出します。
でも、助けるのはあくまでも、その子が問題に真剣に向き合ったと感じ取れてからです。そして、そのためにはその子の表情の変化などを見ておく必要があるのです。
おうちで宿題などをしているときに、お子さんが「あ~、わからん」などと口走ることがあるかもしれませんが、すぐに助けを出すのではなく、まずはお子さんの表情を見るなどしてみて頂けたら幸いです。
| 固定リンク
コメント