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2018年11月14日 (水)

驚きと不安

私自身、中学、高校の頃、確率の学習は苦手で、いわゆる場合の数や順列・組合せなど、たとえ解けても、それが本当に合っているのかモヤモヤした状態になるのが嫌いでしたので、その単元を苦手とする子達の気持ちはある程度理解できるのですが、教室を始めてから、ただ公式を覚えて解くのではなく、問題の意味を考える、どうすれば解けるか考えるということを積み重ねているうちに、順列・組合せなどの問題も、昔に比べると随分意味が理解でき、これはこの答えで間違いないだろうと思えるものも増えました。

ただ、そうやって色々な問題を見ていると、ある意味で中学ぐらいまでで最も考える力が必要な単元のひとつなのではないかとも感じます。

条件を整理し、必要であれば場合分けをし、どう考えれば答えが出しやすいかなど考えた上で問題を解き始めるというようなことになるものが多いので、それができなければ解けない、もしくは一か八かで解いて当たれば儲けものというような解き方になってしまうだろうと思います。

公立の子であれば主に中学以降で学習する内容ではありますが、中学受験をする子達は、それを小学生のうちに解かねばなりません。しかし、中学受験レベルだと、樹形図をかいて数えるとか、全ての組合せを書き出してみるとかいう解き方では時間がかかり過ぎたり、とてもではありませんが書き切れなかったりというものも少なくありませんので、考える力がない子は諦めたほうがいい単元かもしれません。

今週のあるレッスンで、中学受験をする予定の6年生さんと過去に中学受験をした中学生さんがいたとき、受験算数の問題の中に、受験算数としては大サービス問題と言っていいであろう、次のような問題がありました。

「白い碁石99個と黒い碁石1個を一列に並べる場合、並べ方は何通りあるか。」

6年生さんはその問題の前にそれよりずっと難しい問題を解いた後だったので、すぐに答えが出るだろうと思って見ていると、なぜか何か図を描いて考えようとしています。何を書いているのだろうと不思議に思いつつ、「それ、絵描かなくちゃわからない?ちゃんと思い浮かべられたらめっちゃ簡単じゃない?」と言っても「え?」と言って少し考えた後、「101通り?」「99通り?」などと違う答えを何度か答えたので、正直びっくりして、中学生さんに「さすがにすぐわかるよね?」と問題を説明して尋ねると、「え?99通り?」というのです。

中学生さんは結構数学のセンスがあるように感じる子だったので、尚更驚いたのですが、受験のためにたくさんの量をこなしてきた子達は、じっくり考える時間はなかなか取れないでしょうから、なんとなくで乗り切って、できたら儲けものという扱いの単元だったのかもしれません。

「これ、ちゃんと思い浮かべられたら、1年生とかでも答えられるかもしれないよ?」といってもまだぴんと来ない様子で、「100個マル描いて、1個だけ色を塗る方法が何通りあるかと同じじゃないの?」というと、ようやく何か思い浮かべているような表情になった後、「100通り?」と答えました。

こういう姿を目にすると、尚更、小さいうちにたっぷり時間をかけて問題を考える習慣を身に着けることの重要性を痛感します。

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