線が繋がったらしい
このところ、どうも不調続きの3年生さん。
元々算数のセンスは結構ある子だと思うのですが、長い低迷期間を過ごしています。
今日は分数の大きさ比べのような問題を考えてもらうことになったのですが、いきなり、最初の問題の、3/5(5分の3)と4/5(5分の4)で3/5が大きいとしていたので、ああ…今日も不調なのか…と思いつつ、なぜそっちが大きいのか、絵に描いてでもいいから説明してくれるように言いました。
すると、さすがにそれは描いたら気づいたようですが、通分をまだ習っていないのに、異分母のものなど難しいものも混ざっています。そして、その子は次々と間違い続けていました。
大きさ比べなので、間違えた場合は逆にすればいいということになってしまうため、合っているものも間違っているものも全て聞いてみることにしたところ、7/8と11/12という、ちょっと意地悪な問題もやはり間違えました。
大人になってしまうと、通分して解けばいいんでしょ?通分知らなかったらどうやって解くの?と思われる方もいるかもしれませんが、この問題の場合、どちらもあと1つで1になるので、1つの大きさが小さいものの方が、なくなった部分の大きさが小さいので、残りは大きい(「1-1/8」と「1-1/12」なので。)ということで、11/12の方が大きくなります。
そこで、また説明を求めると、長方形を12等分にして11個分色を塗り、別の長方形を8等分して7個分色を塗って止まりました。描かれた長方形の大きさが違っていたので、どうしてその図で11/12が大きいと言えるのか尋ねたものの、説明は全くできない様子。
困ったな、また今日も進まないのか…と思いかけたのですが、「説明はできないけど、絶対こっちなの?自信ある?」と尋ねると、黙ったまま頷いたので、ひとまずOKにして、引き続き問題を解いてみてもらい、本当に理解したのかどうかを見てみることにしました。
すると、ほんのさっきまで、絶対間違えないでしょ?というようなものまで間違えていた子が、結構多くの子が引っかかる問題や、先ほどのようにどちらも1個分足りないような問題なども、次々と正解していきます。
そこからは、本来のその子の力が発揮されている感じで、随分スイスイと、結構難しい問題も解いてくれました。
表情の変化がなかったので、見ていてもわかったのかどうか見極められなかったのですが、とにかく、7/8と11/12の図を描いた時点で、その子の中で何か線が繋がったということなのだろうと思います。
なんだか面白いなぁと、できているのにぼ~っとした表情のままのその子を見ながら思いました。
| 固定リンク
コメント