繰り上がりのたし算
先週のレッスンで、これまでで初めてぐらいに眠さと疲れてどうにもならなくなったようで、この子がこんなにできないのは見たことがないというような状態になってしまった1年生さんがいました。
数の感覚は随分身についている印象で、これまで結構スラスラ進んできたのですが、2桁同士の繰り上がりのたし算でいつになく拒否反応が出たような気もして、眠さだけでなく、難しく感じているのかなと気になってもいました。
今週のレッスンでは、もう一度そこをじっくりやって様子を見るつもりだったのですが、先週の宿題を見ると、2桁同士の繰り上がりのたし算のプリントが、2枚は何度か消して直した跡が残っているものの、1枚は全く消した跡がなかったので、もしかしたらおうちで調子が戻り、自分なりにできるようになったのかもと思い、ためしにやってみてもらうことにしました。
すると、位ごとにそれぞれ足して、それを足すという考え方で解いているようで、例えば「28+46」であれば、「60+14だから、え~っと、74」というような感じでぶつぶつ言いながら答えを書いていきます。
もちろん、それが分かりやすいのであればそれで構いませんし、きちんと正解できてもいたので、どうしようかと思ったのですが、いちいち「何十」と「十何」を足すと考えなくても、上述の問題であれば一の位を見ながら、これは繰り上がるから十の位の「7」を決めてしまって、あと4と考えることができれば、その方がよりスムーズなので、言うだけ言ってみることにしました。
「そのやり方がやりやすかったらそれでいいんだけど、ちょっと聞いてもいい?これ、60になる?70になる?」と問題を指さしながら尋ねたところ、まだそこまでしか言っていないのに「70になる。あ~あ!そういうこと~!!わかったわ。そうやったら簡単!」と言ったかと思えば、ほんのさっきまでは1問ごとに「何十+十何は、えっと、何十何」というのをぶつぶつ唱えていたのに、何も唱えることなく、さっきまでの倍ぐらいの速さで次々答えを書いていき始めました。
何でも個人差があるので、声をかけても自分のやり方にこだわる子もいますし、その方が簡単だと感じる子もいるので、無理強いはしませんが、この子の場合、あまりに一瞬で理解して変わったので、ちょっと驚いてしまいました。
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