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2018年2月 9日 (金)

印象に残る言葉

あるテレビ番組を録画していたので見ていました。
番組の内容は、ご自身では歩くことができず車椅子を利用されている方が興した会社についてのドキュメンタリー番組のようなもので、その中でその方ご自身や、ほかの障害を持つ社員の方が障がい者の立場で企業などの社員研修やバリアフリーに関してのアドバイスなどをする様子が紹介されていました。

ある結婚式場の新入社員研修の際、その車椅子社長がおっしゃった言葉が印象に残りました。
例えば車椅子の方に対して、自分で椅子に移れるか移れないかなど尋ねる場合、「できますか、できませんか」で尋ねると、人はどうしても「できる」と答えたくなる。でも、「何かお手伝いすることはありますか」と聞かれれば、できるかできないかを尋ねてはいないから、頼みたいことがあれば頼みやすくなると。

「できるかどうか聞かれたら人はできると答えたくなる。」

確かにそういう心理が働く人は障害の有無にかかわらず多いのではないかと思います。
その言葉を聞いたときに思ったのは、先生と生徒のような関係で「わかった?」と尋ねられたとき、「わからない」とはっきり答えられる子はそう多くないというのは確かだということです。
それも結局同じような心理が働いているのだろうなと。

私も塾講師をしていた頃は、一度にそれなりの人数に対して授業をしていましたので、何度となく「わかった?」と尋ねていたような気がします。そのときに今ひとつよくわかっていないような場合に「わからない」と答えられる子は限られていたのだろうと、今となっては思います。
あまりわかっていないような場合でも「まあ分かった」とか「大体分かった」とかそんな風に答える子も珍しくないのです。

自分で教室を始めて、一度に見る子どもの数をうんと減らし、子ども達一人ひとりの表情を見ながらレッスンするようになってから、「わかった?」と尋ねることはほとんどなくなりました。
仮に尋ねたとしても、それに対して答えるときのその子の表情を見ていれば、本当に分かったのか、まだ曖昧なのかが恐らくほぼ100%に近くわかるようになった気もします。
口では分かったと言っていても、これはわかっていないなと思うようなときには、更に違うアプローチをしたり、問題をあと何問かしてもらったりして、子どもの表情がスッキリ晴れやかになるのを見届けるようにします。

そういう意味では子どもの反応を見ていない「わかったかどうか」の質問はあまり意味がないのだろうと思います。

「わかったかわからないか」「できるかできないか」そういう問いかけをするときには、人はYESと答えたくなりがちなのだということをしっかり心に留めておかなくてはと思います。

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