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2018年1月13日 (土)

その子の中でこなれるまで

今日のレッスンでのこと。
ひとりは少し前から2桁×1桁や3桁×1桁のかけ算の学習をしている2年生さん。やり方を教えたわけではなくても、一緒にやればきちんとできていたのですが、おうちで宿題をする際、何をどうするのかごちゃごちゃになってしまったようで、次のレッスンのときには、意味をしっかり理解してもらうべく、例えば「67×8」であれば、67を8段重ねにした足し算の筆算を書いてもらい、7が8回で56になるから、繰り上がりの5を十の位の上に、6は一の位の答えに。同様に6が8回と繰り上がりの5で53になるので、百の位に5、十の位に3を書くというように、見た目はたし算の筆算だけれど、やっていることはかけ算の筆算と同じという状態で、何問かやってもらいました。

すると、そのやり方でなら全く助けなくても答えが出せるようになり、わからなくなったらそうやって考えてねということで前回を終えていました。そして今回、随分慣れてきたようだったので、書かずにかけ算の筆算のままでやってみてもらおうとしたのですが、それだとまだぴんと来ていない様子で、自ら進んで何段重ねにもなるたし算の筆算を書いて次々と答えを出していっていました。

学年を考えても、それで答えが出せて、意味も分かっているのならまあいいかなと思ったのですが、何度も繰り返すうち、そろそろ大丈夫なのでは?と思えたので、「試しにこれは(たし算の筆算を)書かずにそのままやってみてくれる?」というと、「うん。」と言って、時々頭の中にたし算の筆算を思い浮かべているのかしら?と言うときはありましたが、きちんと答えを出すことができました。
それからは何問も連続でかけ算の筆算のままですいすい正解していく姿を見て、何度も何度尾繰り返し書いたけど、やっとこなれて、腑に落ちたのかなと思いました。

別の時間の3年生さんは分数の学習で、同じ大きさの分数を求めるものが出てきました。最初は2=〔  〕/2=6/〔  〕=…というように、2と同じ大きさになるものを考える問題だったので、比較的すんなりと解くことができました。
次は1/2(2分の1)と同じ大きさのものだったので、半分になればいいということで、それもまあまあすんなりとクリアできたのですが、その次は4/7(7分の4)と同じになるものを求めるというもので、この段階ではまだ一切通分や約分ということを学習していないため、やり方を教えるのではなく、図を描いたりしながら、子ども自身に考えてもらう方向で進めていくことになるのです。
よりによって「7」という結構面倒な数の分母なので、図などを描くのも少し難しいのですが、まず7分の4を図に表してもらい、分子が8になったら分母がどうなるかを、図を使いながら考えてもらう、次は分母が21になったら分子がどうなるかも同じように考えてもらうというような感じで、何度か図を描いて、それを更に区切ってみたりして考えてもらっていったところ、何問か答えを書いたところで、突然図を描かなくても数を見ただけで計算で答えを出せるようになりました。

やり方を教えてしまえば、答えを出すのはただのかけ算やわり算ですから簡単に解けます。でも、それではなぜそうしているのか理解できていない場合もあるのではないかと思います。
しかし、図を描いて、自分であれこれ考えた結果、私が何も言わなくても、どう考えたら答えが出るのかに気づく、その瞬間を見ることができました。

大人が見ていると、そんな面倒なことしなくても…と思ったり、そんなに何度も何度も書かなくてもそのまま考えられるのでは?と思ったりするような場面はしばしばあるのではないかと思います。
ですが、じっくり時間をかけて、その子自身が気づく、発見するということは、教わって覚えるのとは全く価値が違うのではないかと思うのです。

子ども自身が気づき、しっかり理解すれば、絵を描いたり、何度も数字を書いて計算したりしなくても、すっとその「面倒なやり方」を手放すときが来ることがほとんどです。
その瞬間の感動を、じっくり待つことで多くの大人の方に感じてもらえたらなと思います。

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