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2017年11月30日 (木)

図形の力

空間認知の能力に関しては持って生まれたものによる部分がかなり大きいように身をもって感じていますが、仮に持って生まれた力としてはあまり長けていなくても、幼児期や小学校低学年頃までの間に経験させることで、ある程度その力を伸ばすことができるようには思います。

また、高学年や中学生になってから、苦手な図形分野の力を伸ばそうとしても、小さい頃に意識的に取り組んだ場合とくらべると、かけた時間に対して成果は出づらいだろうという気もします。

しかし、中学校の数学になると、計算中心の範囲ではあまり差がつきにくく、また、関数も図形がらみの問題がかなりあることを考えれば、数学で習う内容の半分以上が図形がらみの単元とも言えるかもしれません。
そうなると、中学校の数学で図形分野全般に苦手だと、かなり厳しい状態になることも考えられます。
もちろん、中学の数学の範囲ぐらいであれば、大量に問題演習をするなどして、こういう場合はこんな風に解けば解けるという風に覚えこんでしまう方法である程度まで乗り切ることはできますが、そのままの状態で高校に進むと、高校で数学を諦めてしまうケースも少なくないのではないかと思います。

それを思えば、やはり小さいうちから図形に親しむ機会を意識的に設けてあげるのが、長い目で見ても子どもにとってプラスになるのではないかと思います。
私が言いたいのは、決して小さいうちからプリントやドリルで練習をさせてほしいということではなく(むしろ、小さいうちにそういうことをし過ぎるのはマイナスに働くことも少なくありませんので)、積み木遊び、折り紙遊び、切り絵遊び、ブロック遊び、プラモデル遊び、紙工作、粘土遊びなど、ほかにも色々考えられるかと思いますが、実際にものを使って色々な形に触れ、紙を折ったり切ったり開いたりし、積み木を詰んだり動かしたり回したりし…と触れて、目で見て、ああ、こんな風になるんだ!という経験をたくさんするのがいいと思うのです。

例えば、幼稚園受験、小学校受験などのためのドリルやペーパーなどが色々あるかと思います。
その中で、折り紙を2つに折って一部を切りとり、広げたらどんな風になるかを選択するようなものがあります。それを教室などでは、考え方、解き方を教えるところもあるようですが、そんなことをしなくても、実際に折り紙を折って切りとり、それを広げさせてみる、そういうことを何度かさせるだけで、解き方の説明などしなくてもほとんどの子が答えを選べるようになるはずです。

逆に言えば、例えばドリルなどの図形問題を見た子が、初見の問題で何も解き方の説明を受けていなくてもあっさりと正解を選ぶことができる場合、その子は頭の中でイメージできているということだろうと思います。逆に、そこでイメージできていないようだと思われる場合は、解き方を教えるのではなく、実際に具体物を使って確かめさせる方が大事だろうと思うのです。

図形に関する力は算数や数学に限らず、日常生活においてもあるに越したことはない場面が多々あるのではないかと思います。(例えば、収納スペースに入れたいものが収まるかどうかや、買い物をしたときにどのぐらいのサイズの袋が必要かなどを判断したりするのも空間認知の能力に関わっているのだと思います。)
ですので、この子はちょっと苦手そうだなと感じられることがあれば、積極的に具体物での経験をさせてあげてもらえたらなと思います。

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