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2017年6月 1日 (木)

頭の中

子ども達とレッスンをしていると、時々、予想もしないような答えを出す子がいます。
単に勘違いだったり、疲れていておかしくなっていたりということもありますし、予想していなかったもののどう考えたのか推測できるようなものもありますが、中には今の私にはまだ推測できないような、だからといって何も考えずに適当に書いたという感じではなく、確かに何かを考えていたなと感じる答えを出されることもあるのです。

一番困るのはそういうとき。子どもは何かを考えていたようなのに、こちらは全く推測がつかないような答えが出てきて、その子がどう考えたのか説明できるならいいのですが、まだ幼い子の多くはその説明がうまくできないことも珍しくありません。
こういう場合、何か考え違いをしていることが考えられますので、違うよと言っても解決しませんし、かといって、どこで勘違いをしているのか推測できなければうまく言葉を掛けることもできません。

今日のレッスンで、ある低学年さんと1000より大きな数の学習をしていたときのことでした。最近は随分よく考えられるようになり、自分で図を描くこともかなりできるようになってきたのですが、今日は疲れていたのか、なぜか私が言っていることを聞いていない状態が何度もあったり、ある問題の図を描いてくれるように、ちゃんと問題を指し、赤鉛筆で印もして伝えたのに、なぜか全く違う、どの問題にも合わないような図を描いたりと、ちょっとどこかにはまりこんでしまいました。
その中に100が25枚とじ10が12本でいくつになるかという問題があり、なかなか正しい答えに辿り着けないようだったので、いつものように100は四角、10は棒で表す図を描いてねといいました。
しかし、なぜか四角を7つ描いて止まったのです。「これ、何を描いてくれたの?」と聞くと、100を25枚のところの絵だと。疲れもあって、100と10と枚数と色々がごちゃごちゃになっているんだろうなと、四角の1つを指して、「これ、100じゃなくて折り紙だったら、この絵は折り紙何枚?」と聞くと「7枚」と答えたので、「そうね、これは7枚。じゃあ折り紙を25枚描いて。」と言って、その後も何度かやり取りをして、なんとか答えに辿り着いたのですが、7枚で止まったときの図を見ると、初めに描いた2つの四角は少しだけ大きく、後に描いた5つの四角はそれより小さめだったのです。(僅かの差でしたが。)
つまり、その子は何かおかしなスイッチが入って、2枚と5枚だけど、少し大きい2枚は20枚、後の5枚が5枚というような風に思ってしまったようです。

でも、それは目の前で絵を描いてもらったから、頭の中が少し見えたわけで、それを見ていなければ気づけなかったかもしれません。

この子もそうでしたが、子ども達はまだうまく説明できないことも少なくないので、考えているようなのに何か頓珍漢な答えを出した場合、描けるものは絵に描かせるなどすれば、どう勘違いしたか推測できる場合があります。
おうちで親子で煮詰まってしまったというような場合、使えることもあるかもしれませんね。

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