« ライブじゃないとできないこと | トップページ | 煮詰まったら »

2017年6月 8日 (木)

見てみたいな

この頃随分とできることが増えてきた、算数でかなり苦戦をしていた子。
初めの頃は、その子がわからないことが何なのかを見つけることにも苦戦したこともありましたが、だんだんと想定外のところで行き詰ることは少なくなり、ゆっくりではあるものの、しっかり自分で考えて解けることが多くなってきました。
それでも、新しいことを学習するときには、今でもまだ「何をどう考えているんだろう??」と、予想外の反応がかえってくることがあります。
今回は学校でもし始めたというので、レッスンの順を少し入れ替えて、長さの学習をすることにしました。
絵を描くのが好きだという子なので、最初の課題はすんなり行けるのではと思いつつ、プリントを出しました。

1枚目は2つの絵を見くらべて長い方にマルをするというもので、ほとんどは迷わず選ぶことができたのですが、そのうち2つ、迷う子がいる問題でその子も迷って、違う方にマルをつけました。

1つは2本のジグザグの線で、両端は同じ位置。ジグザグの山谷の幅が違うというものでした。大人であれば、ジグザグが大きい(振れ幅が大きい)方が長いというのは当たり前のことだろうと思いますが、迷う子どもも結構います。
そんなときは、両方の線を指や鉛筆でなぞってみてもらい、どちらの方がなぞるのが長かったかを尋ね、それでもぴんと来ない子にはひもやモールなどを使って、同じような2つのジグザグを作ってみせて、それを真っ直ぐに引っ張るとどうなるかを見せたりもします。

この子は、指でなぞって長い方がわかったので、まずはクリア。もう1問迷ったのは、9つの立方体を横1列に並べたものと、3×3に並べたもの、それぞれの周囲をリボンで結んだ図。この図だと底になる面と側面のうち片方が見えない図なので、これも迷う子が割といます。(大人からすれば見ただけで横1列の方が長いのですが。)

それも、わからない子、迷う子には、見えていないところもリボンがぐるっと回っていることを確認し、周が積み木何個分(リボンが通っている面の数)かを確かめてもらうとだいたいは大丈夫ですが、それでも無理な場合は実際に積み木をひもでくくって見せたりもします。

この子は絵を見て数を確かめるだけでわかったので、さらに次のプリントへ。
ここでちょっと不思議なことが起こりました。

今度は4つの図を見くらべて長い順に番号をつけるものだったのですが、鉛筆の問題はすんなりクリア。
次に、両端の位置は同じで、のの字を繰り返し書いたような曲線、直線、かなりゆるいS字、ゆるいのの字の繰り返しの曲線というものがあったのですが、のの字の繰り返しが多いものに1と書き、ゆるいのの字に2と書いたので、ああ大丈夫ねと思っていたところ、一旦ゆるいS字に3と書いたのを消して、直線に3、ゆるいS字に4と書き直しました。

もう1問はリボンで、両端の位置は揃っておらず。見ただけで一番短いリボンはわかったようなのですが、端から端の直線距離はほぼ同じで、片方はぐるぐる何周もねじれており、もう片方はほぼ真っ直ぐという2本について、順番を間違いました。

何かを考えているような間が合った後に書いた答えだったので、どちらも適当に書いた感じではなかったのと、その後また図を指でなぞるなどしてもらったり、糸を出してきて比べてもらったりして、正しい答えもわかってくれたのですが、あのとき頭の中で何を考えていたのか、とても興味があります。

子どもが予想外の反応をしたときの頭の中を、本当に見てみたいなと、いつも思います。

|

« ライブじゃないとできないこと | トップページ | 煮詰まったら »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 見てみたいな:

« ライブじゃないとできないこと | トップページ | 煮詰まったら »