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2017年5月 9日 (火)

「習ってないからわかりません」

今日は久しぶりに「習ってないからわかりません」という言葉を聞きました。
教室に来てくれていて、自分で考えるのが当たり前になっている子達は、少なくともこの言葉を発することはありませんので、私にとっては滅多に耳にする言葉ではなくなって久しい言葉の一つです。

もちろん、自分で考えることが当たり前になっている子達に対しても、全く考えられそうにないものを「考えてみて」ということはありません。その子の今の力からすると、このぐらいは考えられるはずというものを提示し、更にもしかしたら少し難しいかもしれないけど・・・と思うときには「まず考えてみて。もしわからんかったら後で言うわ。」などと声をかけてから渡すようにしますので、私とのレッスンに慣れている子達は、私がそういうものはきっと考えられるんだろうという感じで、大抵の場合すんなり取り組んでくれますし、様子を見ていて、考えられていないなと感じれば、必要な手助けはしますので、結局「習ってないからわからない」という言葉を口にする機会がないわけです。

それに、ほとんどの子は習っていないことをここで一緒にするわけですから、習っていなければわからないとなれば、何もできないということにもなりかねません。
習っていないことも、それまで学んできたことを応用して考えられないかなと、そう考えられるかどうかが大事なことなのだと思います。(実際、算数は多くの場合、それまでに学んできたことをきちんと理解していれば、一気に内容が飛躍しない限り、初見でも考えられることは結構あります。)

そもそも、社会に出てから出合う「問題」のほとんどは初見の問題ですし、誰かが答えを用意しておいてくれるなんてこともまずありません。答えがわかっているものは「問題」ではありませんから、直面する「問題」は恐らく全てが「答えがわからない」もののはずです。
でも、小さいうちからしっかり自分の頭で考え、それまでに学んだことを応用して新しい問題を解くという経験を積み重ねている子達は、大人になって「初見の問題」に出合っても、とりあえず考えてみようと思えるかもしれませんし、「指示待ち」、「マニュアルが必要」というような大人にはならないのではないかと思います。

そんなことを考えていたら、ふと思い及んだことがあります。
最近、若い子や時には小中学生でさえ、いじめなどが原因ではなく、簡単に命を終わらせてしまう子がいるようですが、ゲームなどで死んでもまた生き返るとかそういうものをたくさん見ているのが原因だなんて話を目にしたこともありますし、そういうものに影響されている子もいるかもしれませんが、高校生や大学生、社会に出て数年の若い子などが命を終わらせる原因の中に、もしかしたら、誰もやり方や答えを教えてくれないことに絶望してというような理由があるのかもしれないと思ったりしました。

もちろん、命を終わらせるかどうかに関しては、全くそんなことはないかもしれませんが、就職して1年経たないうちに会社を辞めて引きこもってしまうとか、3年未満で会社を辞める新卒がいっぱいいるとか、そういうことの原因のひとつは、恐らくそれなのではないかなという気もします。(なんでも周りが御膳立てしてくれて、自分で考えなくても、言われたことを言われた通りやっていれば、名の通った学校に入れて、大きな会社に就職できましたというような人は、珍しくはないのではという気がします。)

大切な我が子の将来を思うのであれば尚更、小さいうちからしっかり自分で考えることを習慣づけることが、何よりの財産になるのではないかなと、そんなことを思います。

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