« わかったふり | トップページ | ひとりひとり »

2017年4月26日 (水)

色々なアプローチ

私は日々子ども達とレッスンをさせてもらいながら、ずっと思っていることがあります。
塾などの広告で「成績アップ保証」とか、「○点アップしなければ返金します」とか、「誰でもできる」とか、そういう言葉をどれだけ本気で書いておられるんだろうなということです。

ひねくれた考え方をすれば、例えば既にかなりの高得点を取っている子であれば成績アップを保証することも定期試験での得点アップを保証することも難しいかもしれませんし、定期試験も例えば中間テストで平均点が予想以上に高くなってしまった場合、期末試験では問題を難しくするなんてことはいくらでもあるわけで、そうなれば得点アップはかなりハードルが高くなるだろうとも思います。

また、子どもは一人ひとり違うので、誰にでも合う方法なんてものはないと思いますし、本当に誰にでも簡単に使える方法なんてものがあれば、勉強に悩む親子は世の中に存在しなくなるのではないかとも思うからです。

もちろん、あくまでも広告ですから、細かい色々な条件があったりするのだろうとは思いますが、個人的にはなんだか抵抗感があります。

そんな私の教室では、唯一貫かれていることは「小手先のやり方だけを教えて覚えさせるようなことは絶対しない」というところだけで、それ以外は全て、一人ひとりの子どもに合わせてカスタマイズしているような感じです。
そうしていても、まだまだ十分に対応できていないなと感じて凹むこともありますし、もっとよい方法があるかもしれないので、ひとつうまくいったからそれで大丈夫と思ってはいけないなとも思っています。

ですので、同じ内容のレッスンをする際にも、それぞれの子で提示の仕方やどこまで助けるかなど、恐らく全て違っているのではないかと思います。
何かが苦手で苦戦している子がいると、この方法ならどうかな?これがダメならこれならどうかな?と色々頭をひねって考えるので、何かに苦戦する子と出会えば出会うほど、私の引き出しが増えていくとも言えます。

今日はまた、ひとつ、この方法で抵抗がなくなる子がいるんだなという発見をしたのが、8桁や10桁など、大きな桁数の、途中に0が入った、なかなかに面倒な引き算の筆算の問題でした。
ぱっと見、大人でも、うへぇという気分になりそうな、桁が多い上に途中に何か所か0が並ぶようなもので、それをする前に10000や300000などのぴったりした数からの引き算の筆算をした子達の中には、繰り下がりがないところまで繰り下がらせてしまったり、繰り下がらず引いたひとつ上の位の数が、使っていないのに「9」になっていたりと、混乱することがあるのです。

今日のレッスンの子も、桁が多い上に0ばかりが並んでいるわけでもない筆算を見た途端、「うわぁ」と言って、何とも嫌そうな表情になりました。この子はそうなるとその日のレッスンがどうにもならなくなってしまうこともあるので、これは早々になんとかしなくては!と思い、まず一の位以外の部分を白紙で隠して、「これは引ける?」と尋ね、引ける場合はそこに答えを書いてもらった後隣の位を見せ、また同じ質問を。もし引けない場合は、更にもうひと桁隣まで見せて、「これなら引ける?」と尋ね、どこまで見れば引けるかを確認。「これなら引ける。」と答えが返ってきたら、そこまでをひき算してもらい、し終わったら隣の位へ…ということを繰り返しながら、3問ほど一緒に解いた後、白紙を渡して「さっきみたいに、自分でやってみてくれる?」と言うと、ほんの少し前までは絶対やりたくない!という表情だったのが、ニコニコしながら「えっと、これは引けない。これもダメ。ここまでで引ける。」とブツブツ言いながら、ほんの少しの手助けだけでまずは1問クリア。
その次からはちょっとしたミスはあったものの、ひとりで考えることができ、その面倒なプリントを乗り切った後は、それより桁が多いものでも、もう嫌そうな表情になることはなく、そのほかの問題もしっかり考えてずんずん前進していく感じでした。

この子にはこの方法でうまくいったなというのは私にとってもひとつ新しいアプローチを見つけたということなので、子どもにとっても私にとっても嬉しいことなのだと思います。
文字だけで説明しているので、実際の内容が伝わりにくいかもしれませんが、わかりやすい方法は子どもによっても違っていたりしますので、指導者側がわかりやすいと思っても、その子にはそうでない場合もあったり、多くの子どもがわかりやすいと思っても、それをわかりにくいと感じる子どももいたりするのは確かですから、できるだけ決めつけをしないよう心掛けたいと思っています。

|

« わかったふり | トップページ | ひとりひとり »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 色々なアプローチ:

« わかったふり | トップページ | ひとりひとり »