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2017年3月17日 (金)

ジレンマ

最近通ってくれるようになった2年生さんとのレッスンがありました。
私立の小学校に通っていて、習ったことはきちんと覚えてやっている印象を受けたのですが、何か問題が難しく感じると途端に不安になるような印象があったり、どんな問題も目の前に出されたらとにかく早くやらなくてはと思っている印象があったりします。

教室では急がなくていいよということは伝えているものの、ここに来てくれるまで、受験のための教室に通っていた頃から含めると恐らく3年ぐらいは習ったことをきちんと素早くこなすということを繰り返してきたのだろうと思うので、一朝一夕に変わるものでもないのだろうと思います。

その子は真面目な子なので、言ったことはきちんと聞いてくれますし、もともと、習ってしまったことで困っていなければそれを無理に変えさせることもしませんので、この方が楽なのではないかなと思うことは提案はしても強制はしないようにしています。
それでも、少し難しい問題などは早くしようと思えば思うほど、きっとできなくなっていくものなので、辛そうな表情になるたび、急がなくていいよと声をかけ続けるというのは、その子に対してだけでなく、焦る子みんなにしていることでもあります。

しかし、お迎えに来られたお母さまが学校の算数のことを少し話してくださったのですが、その学校では低学年ではとにかく計算を早くするということを重視しているとのこと。それを聞いて、正直ちょっと切なくなりました。
低学年のうちに計算を早くさせることを重視することのメリットは一体何なのか、私には全くわかりません。放っておいても早くできる子は別として、そうではない子に早さを求めることは、考えないよう訓練するのと同じことになります。その状態を2年も3年も続けた後で、さあ、応用問題をじっくり考えなさい!と言っても、既にそれが困難になってしまっている子達が少なからずいるはずです。

知らないって怖いことだなと思います。少なくとも1、2年の間ぐらいは、その子その子のペースに合わせて、ゆっくりじっくりが絶対に大事です。(少なくとも、子どもを計算だけできる機械のようにしたいのでなければ。)

これを書くと反論されることもあるのですが、例えば、訓練しなくてもかなりのスピードで計算などをしてしまう子というのはいます。それは恐らくその子の頭の中で数などがイメージできていて、それを合わせたりのけたりすることで、見ていて驚くぐらいささっと答えを出してしまうのだろうと思います。
そうではなく、訓練によって早くなったという子の場合、少なくない割合で、その答えが本当に合っているかどうか自信がなかったり、全く楽しそうでなかったり、合っているかどうか指導者の反応を見てきたりします。
前者はスピードを求められても、イメージができているので恐らく大丈夫ですが、後者の状態でスピードを求め続けると、どんどん考えられなくなっていくのはほぼ間違いありません。

お子さんのタイプにもよりますが、そこをきちんと見極めておかないと、よかれと思ってやらせたことがかえって足を引っ張る結果になることがあります。
どうぞお子さんの様子をしっかり見てあげてください。楽しんでいるようなら心配はないかと思いますが、そうでない場合は、その勉強法がお子さんに合っているのかどうか、一度考えてあげてもらえたらと思います。

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