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2017年1月 7日 (土)

子どもの可能性

教室を始めてからこれまで、色々な子ども達とレッスンをさせてもらいました。
その中には発達障害の診断がついているお子さんや、そういう傾向があるというお子さんなどもいました。
そもそも、日本で発達障害というものが広く知られるようになったのはまだここ十数年ぐらいのことなのではと思いますので、きちんと診断がつくものもあれば、検査方法や検査した医師によっても診断に幅があったりというものも珍しくないようです。

ですので、教室に来てくれた、そういう診断がついている子やそういう傾向がある子達も、本当にそうなのかな?と思う子や、この程度なら障害というほどのこともないよね?と思うような子もいました。
また、最初のうちは確かにそういう傾向はありそうだなと感じる子でも、レッスンを重ねるうちにどんどん変化して、言われなければ気づかないのでは?と思うほどになった子もいました。

もう何年も前のことです。人と目を合わすのが苦手そうな、少し何か困難があるのかもしれないなという子がいました。それでも親御さんからそういう話は伺いませんでしたし、私も先入観を持たず、目の前のその子と向き合ってレッスンをさせてもらっていました。
しかし、ある日、ある保護者の方で子どもと関わる専門職の方が来られているときに、ちょうどその子が入ってきて、いつものように目を合わせることを躊躇いつつ、小さな声で表情もあまり変えずに挨拶をしてくれたのを見て、その子のいないところでですが、その方が「あの子は発達障害やな。見たらすぐわかるわ。」とおっしゃったのです。
その言葉を聞いて、なんとも悲しい気持ちになりました。
確かにそうかもしれません。でも、その判断は何の役に立つのでしょう?発達障害だから何かができなくても当たり前。一所懸命指導して結果が出なくても、それはその子が発達障害だからという言い訳になるのでしょうか。

また別の時、明らかに何らかの困難があると思われるお子さんが来てくれたことがあり、その子なりに一所懸命取り組んでくれていたのですが、おうちの方も心配されて診断を受けに行くことになりました。
その子は教室に来てくれるようになった当初は本当に何をやるにも大変で、簡単な点つなぎさえもまともにできない状態でした。言葉の理解の力も弱く、発音にもやや困難がありました。
ですが、コツコツ頑張る子だったので、そのうち、平均的な学力の子より少しできないぐらいのところまで力を伸ばしてきました。その変化はほんの半年ほどの間に起きたことだったにも関わらず、診断を受けに行った先で先生から告げられたのは、知能的な困難があり、どれだけ努力してもほぼ改善しないという内容だったのです。
ご両親も私も、その子が短期間で大きく成長したのを見ています。
もちろん、努力を続けたからといって、知能が高いと言われるような子のレベルまでにはならないかもしれませんが、努力しても改善しないのであれば、これまでの半年私たちが見てきた変化をどう説明するのか、本当に悲しく、憤りさえも感じたということもありました。

そして、最近、ある発達障害の診断がついている子と一緒にレッスンをさせてもらっていますが、ここ数か月でのその子の変化はやはり目を見張るものがあり、2学期は1学期と比べてかなり成績も上がったとのことでした。
レッスンをしていても、今ではもう「ちょっと変わった子」ぐらいの印象でしかなく、そんな子はいくらでもいるよねと感じるようになりました。
もし私がその子の障害のことを伺って、この子にはこれはできなくても仕方ないと最初からできなくて当然と思っていたら、もしかすると今のその子の姿は見られなかったかもしれません。

もちろん、発達障害にも色々なものがあり、また程度も色々ですので、診断がつくことでその子にとって何か助けになったり、その子に合ったアプローチをしてもらえるようになったりというメリットもあるのではないかと思います。
ですが、指導する側、向き合う側の大人が、勝手に子どもの限界を決めてしまうことは決してすべきではないのではないかとも思っています。
子ども達の可能性は本当に未知数です。さっきまでうんうん言って苦労していたことが突然できるようになったかと思えば、それまでのことが嘘のようにスラスラ解き始めるなんてことも珍しくありません。
それは子どもが小さければ小さいほど起こることのようにも思います。
ですから、子どもに向き合う大人は、その子に障害があろうとなかろうと、ひとりひとりの子の可能性を信じ、その子の持つ能力を信じて、最善を尽くせばいいのではないかなと感じています。

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