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2016年12月12日 (月)

気づいていない子もいるんだろうな。

私も、自分で教室を始めるまでは気づいていなかったこと、知らなかったことが山ほどありました。
あ、もちろんそれは、算数や数学の学習に限ってのお話で、その他には知らないことは未だに数限りなくありますが。

以前の私は、学校の勉強というのは先生が教えてくれたことを覚えて、それを再現するようなものだと思っていました。というのも、私は学校以外に勉強の習い事をしたことがなく、学校では先生が説明をして、例題などを解き、それを真似て練習問題を解いていくというのが「普通」だったため、そのほかの方法というものを考えることもありませんでした。

しかし、塾講師だった頃、苦手な子にもわかりやすくということを心がけ、実際、算数や数学が苦手な子達にも、学校の先生よりよくわかるなどと言ってもらったりもしたのですが、理解したはずのことの定着度の低さに愕然とすることがたびたびあったのです。

そこで、何か間違っているのでは、何かもっと他に方法があるのではと思い始め、その結果、わかりやすく教えたのがダメだったのだと気づいたわけです。

でも、私自身、子どもと共に学ぶ仕事に関わっていながら、そもそも大学だって教育学部を出て、教員免許も持っているというのに、そのことに気づくまでに何十年もかかったわけですから、今でも知らない方はたくさんおられるのでしょうし、子ども達では気づいていなくても、それが普通のことなのかもしれません。

例えば、頭を使うと言っても、過去に習ったことを思い出そうとすることと、どう考えたら解けるかなと頭を働かせることとでは、脳の中で起こっていることは全く違うように思います。

つい先日の私自身のことですが、ある順列・組合せの問題を考えていて、ちょっと面倒だったので公式に当てはめようかなと思いました。しかし、順列・組合せの場合、一番難しいのはその問題の場合はどの公式が使えるかの判断と言ってもいいのではと思いますが、どういう状況なのか理解していなければ、その公式で出した答えが正しいかどうかの判断はつきません。
また、仮にその判断がつくのであれば、公式を思い出そうとしなくても、考えて解くこともできるわけです。

この状態で、例えばですが、中学生や高校生がどの公式だっけ?こっちかな?あっちかな?と迷って、とりあえず解いたとします。
答え合わせをして合っていたとしたら「たまたま」です。間違っていたとしたら、恐らく少なくない子がこう感じるのではないかと思います。「ああ、こっちの公式だったのか。」そして、そう感じた子の多くは、その段階でその問題を終わらせ、次へ進んでしまうでしょう。

で、次また違う機会に同じような問題が出てきたとしましょう。驚異の記憶力の持ち主であれば、その時の問題を思い出し、あのときはこの公式だったなと解くことができるかもしれません。しかし、人は習ったことはあっという間に忘れていくのが普通ですから、前回たまたま合っていた場合は今回もたまたま合うか、運悪く間違えるかでしょうし、間違っていた場合も恐らくまた「どっちだったかなぁ?」と思うのです。

これはほんの一例ですが、結局、中学受験などの塾での勉強のさせ方の多くは、教えて覚えさせ、忘れないために何度も反復させるというスタイルを取っているわけですから、同じような状況の子は数えきれないぐらいいるのではないかとも思います。
そして、試験のための勉強とはそういうものだと思ってしまっている子どもや大人も少なからずいるのではないかとも思います。

もちろん、試験勉強の場合、そういう風にする必要がある場合もあるでしょうし、お子さんのタイプによってはその方法で突き進むのがよい場合もあるでしょう。
ただ、上述の文章で既にお分かり頂いたかと思いますが、私がちょっと面倒だなと思って、意味を考えずに公式で解こうかと思った問題が正解になったとしても、私はその問題をきちんと理解していませんし、何一つ賢くなってもいないはずです。

その後、時間を置いてもう一度その問題を読み、どういうことを問われているのか頭を整理したら、公式を思い出そうとしなくても、自信を持って、ああ、これはこの解き方で解けるなと気づきました。
理解して解きましたから、もちろんスッキリして気持ちもよいですし、何より、少なくともその問題は本当の意味で解けたわけですから、やり方を覚えようと努力する必要もありません。

本当の意味での学び、本当の意味でわかるということ、そういうことに気づいていない子達がいたら、できるだけ早いうちに気づいてくれたら、その後の人生が大きく変わってくるかもしれないなと思ったりします。

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