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2016年11月24日 (木)

経験を積むこと

あまり深く考えたことはありませんでしたが、生まれたばかりの赤ちゃんが色々なことを学んで身に着けていく過程で、働きかけによってできることにどのぐらい差が出るのか、能力差は持って生まれたものによる部分はどのぐらいあるのか、今の段階では研究でも明らかになっていないのかもしれませんし、今後も全て解明されるということはないのかもしれませんが、この頃ぼんやり色々考えます。

算数に限って見ると、生まれ持った能力、才能というのはあるんだろうなと感じることはしばしばありますが、生まれてから私がその子に出会うまでの何年間かの間にその子にどんな働きかけをされたか、どんな環境で育ったかなどによる影響がどのぐらいあるのかはわかりません。

教室に来てくれている子達を見ていても、図形に関しては概ね男子のほうが得意で女子のほうが苦手。でも、女子も小さい頃から具体物を使って多くの経験をすることである程度までその力を伸ばせるように感じることもあります。
ですが、例えば、いわゆる「女脳」の子に経験を積ませて空間認知などの能力をある程度伸ばした場合、その能力が伸びた代わりに、元々の脳の傾向のうち何かが抑え込まれたりするようなことはないのかも気になります。

簡単な例でいえば、一般的に女の子は物語文などを読むのが得意で、登場人物の心情などを想像すること、答えがはっきりしない部分を感じ取ることが得意だという子も少なくないかと思います。
そして、一般的な男の子はそういうぼんやりした捉えどころのないものは苦手だったり、嫌いだったりする代わりに、説明文など筋が通った文章を読み取ることは苦にならないというようなことがあったりします。
それも脳の傾向の一つのようですが、小さい頃から理詰めで考えることが当たり前になった女の子の中には、曖昧なものが苦手、国語の物語文などで心情を問われるような問題は嫌いという子がいました。といっても、国語もできていたので、元々の能力が押し込められてしまったわけではないのかもしれませんが、好きなものの傾向が変わった可能性はあります。

ひとりひとりの子がそれぞれ違うように、その子にとって何がいいことなのか、それもまた答えがありません。

今日のレッスンで、どうも問題の意味を読み取る力がまだ弱いらしい子とのレッスンがあったのですが、何かが弱い代わりに何か強みを持っているのかもしれず、また、読み取る力が弱いというのは、単にまだ成長のペースが伴なっていない可能性や、経験が少ない可能性もあります。

ゾウを見たことがない子にいくら言葉で説明しても、実際のゾウに近いものをイメージできるかどうかはわかりません。子どもによっては全く違うものを想像することだってあるでしょう。
例えば、「大きい」という言葉も、サイズの比較だけでなく、背が高い場合や数が多い場合などにも使いますから、「2と5は5が『大きい』」という表現も、どこかの段階で学んで身に着けているのだろうと思います。

子ども達には色々な経験をさせることはよいことだと思います。
何かが理解できていない場合は、なるべく具体物を使ったり、生活の中で経験させたりしながら、本当の意味での学びをしてもらいたいとも思います。
それでも、これが正解だという答えがないだけに、何年経っても試行錯誤と反省は続きます。

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