それぞれの子の強み
これまでいろいろな子たちとレッスンをさせて頂きました。
発達上の困難を抱えた子、発達障害の診断がついた子などともレッスンさせて頂く機会もありました。
そうでないにしても、子ども達は本当にひとりひとり、個性も興味も能力も違っていて、どの子にも合う学習法なんていうものはなく、ひとりひとりの子と向き合い、その子の反応を見ながら、手探りしていくものなのかもしれないなと思っています。(ですので、個人的には、宣伝などで誰でも伸びるとか、誰でも成績が上がるとか、そういう表現にはちょっと疑いを持ってもいます。もちろん、熱心な指導者がいて、ひとりひとりの子のことを見ているのであれば、現状より伸びるというのは確かだろうとは思いますが。)
今レッスンをさせてもらっている子の中に、とても真面目で考えることも厭わず、一所懸命問題に向き合ってくれる子がいます。ただ、元々学習に関してみんなと同じペースで進んでいくのがやや難しいところがあるというお話で、それを踏まえた上でその子のペースに合わせてこれまでレッスンをさせてもらってきました。
その子も学年が上がるにつれ、特に算数では、処理スピードがある程度必要な状況になっていきます。これが中学になったら尚更、時間内に試験の問題をどれだけ正確に解くことができるかによって成績のかなりの部分が決まってしまうのが現状です。
恐らく、そういう形式のテストだと、この子は高得点を取ることは難しいだろうと思います。でも、その子は本当にゆっくりながらも一所懸命考える子なのです。
学校でつけられる成績でその後の進路がある程度決められていく現状を見ると、なんとも複雑な気持ちになってしまいます。
もちろん、勉強ができるかどうかで人の価値が決まるのではないことはよくわかっていますし、そもそも、勉強といっても、時間内にペーパーテストで高得点を取れる能力が備わっている子が必ずしも勉強ができるとは言えないことだってあるだろうとも思います。
でも、今はまだ、子ども達はテストの出来不出来で優越感を持ったり劣等感を持ったりするような面があるのも事実でしょう。
そんなことを思うにつけ、学校というところでは評価されづらい子達にも、きっとそれぞれの強みがあるんだろうと思いますし、そういう面を伸ばしていくことで将来みんなが生きやすくなるのではないかとも思ったりします。
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