疑問を持たないと。
我ながらちょっと反省したというか、長年生きてきて今頃初めて気づいたことが情けないというか、そんな出来事がありました。
算数で見取り図を描く学習があります。
しかし、これまで自分なりに調べた限りでは算数の見取図の描き方の決まりに行き当たらず、なんとなくの説明がされているばかり。
それでもまだ探したり、友人などに聞いたりしていたところ、私の頃はまだ技術家庭のうち女子は家庭科だけという時代だったので習った記憶がないようにも思いますが、見取図の描き方のひとつにキャビネット図というものがあり(聞いたことはあります。)、算数の見取図はそれを踏まえているようだということがわかりました。
ただ、そもそも疑問を持ったのは、例えば奥行をどの程度に縮めると立方体に見えるのかということで、その正確な割合がありそうな気がして調べ始めたので、キャビネット図であれば実寸の2分の1に縮めるという約束事があると。
でも、実際に2分の1に見えるのかな?と思ったときに初めて気づいたのです…。
実際の立方体なりがキャビネット図のように見える視点は存在しないということに…。
キャビネット図(見取図)では正面を向いた面は実寸で描くことになっていますが、正面が実寸通りの形に見える場合は真正面から見た場合だけで、その位置から見ると当然、上面も側面も見えません。
キャビネット図のように上面も側面も見える位置に視点を移すと、正面は立方体や直方体であれば平行四辺形に近い四角形に見えるのです。
長年何の疑問も持たずに、見取図は立体を見た図だと思い込んでいたのですが、それが完全に思い込みだったことに今になって気づきました。
結局、約束事として決められた描き方なので、実寸の2分の1というのもその約束事の一つということなのですね。
疑問を持たず、与えられたものをそのまま受け入れていると、こんな当たり前のことにずっと気づかなかったりするんだなと、改めて反省した出来事でした。
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