直径と円周の関係
教室で直径と円周について学習する際、最初はまだ「3.14」というところまでは出さず、コンパスで描いた円の周状に濡らした糸を置き、その長さを測ることでおよそ3倍ということを理解してもらうことから始まります。
ただ、濡らした糸を円周上にきちんと置くのはなかなか難しく、また、糸なのでその長さを測るときに引っ張ると誤差が大きくなってしまうということもあります。
また、その段階ではとりあえず理解はしても、一度したぐらいではしばらくすると忘れてしまう子も少なくありません。
実際、今日のレッスンでもう高学年になった子に、おさらいでもある直径と円周の関係を尋ねたところ、「(直径の)2倍?」という反応が返ってきました。
忘れた子達の多くが最初に口にするのが2倍なので、もう慣れてはいますが、「2倍ってことは、ここ(半周)と直径が同じ長さぐらいってことよ?」というと、どうやら2倍ではないということには気づきます。
しかし、3倍なのか4倍なのかということでまた考え込む子も少なくなく、今日のその子も円を見てじっと考え込んでいました。
教えるのは簡単ですが、何かもう一度、「ああ、そうか3倍ぐらいだったな」と感じてもらいたくて、また水で濡らした糸?いや、円形折り紙の周りの長さを測ってみてもらう?どうしようかな…と思っていたとき、ふと思いつきました。それは輪ゴムを使うということです。
輪ゴムの中からなるべく円に近いものを探して、その直径分の直線を引いた後、その直線の長さに合わせて輪ゴムをハサミで切っていくと、3本より少し長いぐらいになることがちゃんと確認できました。
輪ゴムは一度ちょきんと切ってしまうと、引っ張らなければ長さはそのままですし、ハサミでも簡単に切れます。
水でぬらすなどの作業もないので準備も簡単ですし、およそ3倍ということさえわかればよいのであれば、十分使えるなと。
そう考えると、モールを茶筒など円筒形のものに1周巻き付けてから、直径に合わせて切り分けていくということもできそうですね。
濡らした糸を置くより子ども達にも作業がしやすいような気がします。
と書いていたら気づいたのですが、先に円を描いてしまうから糸を置くのがやや難しいのであって、糸で先に輪を作って、その輪の直径をはかり、糸の長さが直径何回分ぐらいかを確かめるのであれば、直径が何cmでも対応できますね。
子ども達には色々考えるように日々言っているのに、教材として作られていたら、私もこれまでそれ以上あまり考えていなかったなと、ちょっと反省しました…。
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