苦手になってしまった子たち。
うちに教室は、まだ算数はほぼ真っ白の状態のときから来てくれる子たちが多いものの、既に学校などで算数が苦手になってしまってから来てくれる子ももちろんいます。
真っ白の状態で来てくれる子たちも、もちろん一人ひとり能力差、好き嫌いの差などがありますから、同じように頑張ったら同じような成果が出るというものではありませんが、苦手になってしまってから来てくれる子たちを見ていると、もっと早く出会いたかったと思ってしまいます。
学校などで「覚えなさい」と言われて覚えて、繰り返し使ってきたことは、ある程度身についてしまっていますから、それを変えるのはなかなか難しいということもありますし、早い段階からきちんと意味を考えてやっていれば、こうはならずに済んだのではと思ってしまうということもあります。
単位換算などで、なんとなくこんな感じかなぁと答えを書いて、間違っていたらまた書き直して、とりあえずマルになったからその場はそれで乗り切って…みたいなことを繰り返してきたんだろうなぁというようなことを感じると、しみじみ、ああ、もっと早く会いたかった…と感じます。
今日のレッスンでも、小数の学習で色々な単位換算をする問題があったのですが、その子にはこれまで「キロは1000っていう意味だから、キログラムは1000グラム、キロメートルは1000メートル、キロリットルは1000リットル。」というようなことを繰り返し言っているのですが、未だにそれがいい加減。
尋ねると「100メートル?」とか言って、私が反応しなければ「1000?」と尋ねてきたりします。
そして、2km80mが280mに直されたかと思えば、そのすぐ下で4095mが4.095kmに正しく直されていたりもします。
とにかくめちゃくちゃなので、1問ごとに「628mは1キロより長いか短いか、よく考えて1回だけ答えて。」といった感じでチャンスが1回だけということを念押しし、まず考えさせるようにしたところ、ほぼ正しく答えられました。
その子は以前に比べると随分考えられるようになり、進んで絵なども描くようになったのですが、学校で授業を受けてくると、どうもまた元に戻ってしまうところがあるような印象なのです。
学校では周りの友達が速くやるから自分も速くしなくては!と焦ってしまうのが習慣になっているのかもしれません。そのせいでなのか、焦らず考えてほしいときまでなかなかそれができないようです。
少しずつでも変わってはきているので、諦めずに働きかけ続けようと思いますが、この子ももう少し早くここに来てくれていたら、もっと早く変わっていったかもしれないと思うと、少し気の毒に思えます。
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