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2014年10月 1日 (水)

少~しずつ。

高学年になって、少し前から通ってくれている子とのレッスンがありました。
今日のレッスンの様子を見ていると、通い始めの頃と比べると少しではありますが、表情が和らいだ印象があり、また、問題を考えるときも、学年を考えるとそんなことしてたら間に合わないのでは?と思われるかもしれない時間のかかるまどろっこしい方法ではあるものの、その子自身の頭で、手で、なんとか考えようとしているのも見てとれるようになってきました。

小学生に対してそこまでしなくてもと思われる方もおられるだろうとは思いますが、子ども達とレッスンをしているとき、例えば、今日のレッスンでは1kgが100gなのか1000gなのかまた迷っていたのですが、その問題のプリントには秤の文字盤の絵が描かれており、半周したところに500g、1周したところに1kgと書かれていたので、少し考えさえすれば1kgが100gでないことは自信を持って答えられるはずでした。

そこで、まずは絵を見てよく考えるように促し、それでもどこか自信なげに「1000グラム?」と尋ねてきたその子に、「なんで100グラムじゃなくて1000グラムなの?」と更に尋ねました。
すると、少し考えてから絵の500グラムの目盛りを指して、「ここで500だから、100グラムじゃおかしいので、1000グラム…」と答えることができました。

もちろん、うまく説明できないような場合もありますが、言おうとしていることを理解することができる場合もありますし、表情を見ていると自信を持っているのがわかるようなときには「説明できないけど絶対そう?」というように尋ね、自信の満ちた表情で頷くような場合はそれでOKにしたりもします。(一番重視しているのは、しっかり理解した表情になっているかどうかということですから、まだうまく説明ができないとしても、それはひとまず問題ではないからです。)

不安な表情でとりあえずこちらの表情を伺いながら答えてみるというようなことをしているうちは、その子に役に立つ本当の力はつきません。それ以上に、そんな勉強をしても何一つ楽しくないはずです。
しっかり考えて、きちんと理解できて、ああ、答えはこれだ!と自信を持って答えられる。そういうことを重ねることで、勉強ができるようになるだけでなく、日常生活においても、しっかり自分の頭で考え、決断するというようなことができるようになっていくのではないかと思います。

今日の子は学年を考えると少し焦るところもありますが、今ぐっと腰を据えて向き合わないと、この先ずっと、よくわからないけどとりあえずやり方を覚えて、合っているかどうか自分では判断がつかないけど、とりあえずこれが答えかな…というような勉強を続けていくことになってしまうかもしれません。
今年度は、その子が粘り強く取り組んでくれる限り、私も極力焦らず、じっくり向き合っていこうと思います。

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