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2014年9月17日 (水)

僅かな変化だけど。

高学年になって、既に算数がかなり苦手な状態になってから来てくれた子。
真面目でいい子なだけに、こうなる前に会えていたらよかったのにと思ってしまいます。
その子を見ていると、これまでは習ったことを使って答えを出すということが算数だと思ってきたんだろうなという感じで、出た答えが正しいとか間違っているとかそういう感覚はほぼ全くない印象です。
単純計算は計算の仕方を覚えていればできますから、それに関してはある程度できているのですが、量が伴うものに関してはほとんど壊滅状態。本来なら、日常の中でいくらでも意識できたであろうことを思うと、本当にもったいないことをしたなと思えます。

そんな状態のその子が今回のレッスンで出合った問題の1つが、2分で140メートル歩く子が6分でどれだけ歩けるか、7分ならどれだけかというものでした。
この問題は算数がある程度得意な子でも、うっかり「140×6」としてしまうことがあり、また、「考えて解く」子であれば、2分で140メートルなら1分で70メートルだから…というような考え方で解く場合が多いように思います。
更に進んで、数量感覚がある子であれば、問題を見ただけで6分が2分の3倍だと気付き、「140×3」で答えを出してしまうという感じです。

さて、今回のその子はやはり最初は「140×6」をして、「2分で140メートルなのに、そんなに歩ける?」と尋ねると、今度はまさかの「140+6」とか、あり得ない計算を2度ばかり。
その子の頭の中では全く距離のイメージ、歩いているイメージがないのはほぼ間違いなさそうだったので、図に表してみるように言って待っていました。

すると、最初は2分の長さに対して、え?なんでそんな長さ?というような長い線を引き、「なんでその長さにしたの?」と尋ねると、「6分は2分より長いから。」という答え。この時点ではまだ全く6分が2分の3倍ということに気づいていません。

そこでもう少し声かけをして待っていると、およそ3倍ぐらいの長さの線になったので、なぜその長さにしたのか尋ねると、初めはうまく説明できなかったのですが、ようやく「6分は2分の3回分だから」と答えられました。
ならもう解けるだろうと思っていたのですが、ここからまたおかしなことをし始め、なかなか140メートルの3倍というところに辿り着きません。

更に何度かやりとりをし、どうにか6分の距離は求められたものの、7分は140×4をしたので、そこでまたやりとり。
先ほどと違い、7分の長さは6分より1分長いぐらいの線がちゃんとかけたのですが、まだぴんとこない様子。
そこで、1分だったらどれだけ歩けるかを図にしてもらったところ、ちゃんと2分の半分の長さになっているのに、また理由が説明できず、「1分は2分より短いから。」との答え。

何度も何度もやりとりを重ね、ようやく答えに辿り着くことはできましたが、少なくともこれまでの数年間、その子はこういうことを意識する機会、詰めて考える機会がなかったということなんだろうなと思うと、少し切なくなりました。

まだ僅かな変化でしかありませんが、一所懸命であるのは伝わってきますので、大きく変わり始めるまで、どうにか諦めずにがんばり続けてほしいと願っています。

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