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2014年9月10日 (水)

こちらはまだもう少し時間がかかりそう。

もう高学年に差し掛かっていて、恐らく何年もかけて苦手意識を積み重ねてきたのであろう子とレッスンをさせてもらうようになって2ヶ月ほどになりました。
これまでの既習内容を夏の間にひと通りおさらいをしたところ、単位が絡んだものなどはほぼ全滅状態。計算はそろばんをしていたようで、単純に計算するだけであれば方法は知っているという感じでした。

そういう子は学校などではそう珍しくもないのだと思いますが、機械的に問題をこなすようなことはさせないうちの教室には滅多にいないというか、最初そういう状態でもそのままの状態でい続けることができないというかで、決して「よくいる子」ではないため、少しでも早くこの子にも変化が訪れるといいなと思いながらレッスンをさせてもらっています。

ですが、苦手意識を積み重ねてきた時間や機械的に問題をこなすことを続けてきた期間が長ければ長いほど、変化までの時間も長くかかりがちです。

学年を考えると全て既習内容であるはずのミリメートル、センチメートル、メートル、キロメートルの換算もかなりあやふやでめちゃくちゃだったので、問題を解く際に定規や巻き尺を渡して長さを確かめさせ、間違うたびどんな長さなのか考えさせ、それをここ何週か続けているのですが、今回のレッスンでもまだ1メートルが100センチ、1キロメートルが1000メートルというのが問題によってぶれています。
おまけに、5メートル数センチから引き算をした答えが1460メートルなどと書かれていたりします。
筆算をする際も単位換算がめちゃくちゃで、センチからミリを引こうとしているのになぜかそのままの数字(単位が揃っていない状態のまま)で計算をします。

そのたび声をかけ、定規や巻き尺で実際に確かめてもらいを繰り返しているのですが、まだその子の中ですとんと落ちていない様子です。
そして、何より悲しくなるのが、まだ全く表情が晴れないままだということです。つまり、昇華できていない顔ということなのだと思うのですが…。

真面目な子だけに、できることならここまでになってしまう前に会いたかったと、そうできていれば変化までの時間ももっと短くて済んだかもしれないのにと、つい考えても仕方ないことを考えてしまったりもします。

多分今はレッスンがつらいんだろうなと、その子の表情を見ていてこちらもつらく申し訳ない気持ちになりますが、だからといってここでやり方を教えたり、必要以上に手助けをしてしまっては、壁を越えられないとも思うのです。

最初は全く手も足も出ず、ただただ適当に足したり引いたりかけたり…そんな感じだった子が、絵を描いたり、決してよい方法ではないにしろ、1つずつ数えて地道に答えを出そうとしたり、小さいながらも変化は見えています。
きっと傍から見ていたら高学年にもなってそんなことしていてはダメでしょ?と思われるかもしれないのですが、量の感覚が全く伴っていない状態でこの先中学、高校と進んでいくのは、ただただ苦行になってしまうように思うので、今が踏ん張りどころだろうと。
学年を考えると私もつい気が急いてしまいそうになりますが、もう少し今の状態を続けて様子を見てみようと思います。

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