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2014年7月18日 (金)

苦手意識を持つ前に。

少し前から一緒にレッスンをさせてもらっている中学生の子がいます。
その子は数学は比較的得意なようで、それを更に伸ばしたいということで来てくれているのですが、見ていても、確かに計算などはかなりきちんと解くことができますし、問題の意味などを理解するのも比較的早く、スムーズな印象を受けます。

しかし、なぜか速さに関する問題が出てくるたび、必ずすごい表情をしれ「うわぁ、速さ苦手!」というのです。
そう言われると、速さについては私はその子と一緒に学んだことはないわけですから、本当にできないのかな?と思い、速さ、道のり(距離)、時間の意味を理解しているかを確認した上で、簡単な質問をいくつかすると、どれも少し考えるとちゃんと答えられるのです。(例えば、時速40キロで2時間走るとどれだけ走れるかであるとか、3時間で15キロ進んだら時速は何キロかであるとか。)

つまり、考えることができるのですから、理解できていないわけでもありませんし、公式を覚えて当てはめようとしていることもありません。
ですから、「ちゃんとできてるから大丈夫やん?」と言ったのですが、その後も「速さ」という文字や「道のり」という文字などを見つけるとすぐ、やはり顔をしかめて「うわぁ、これ苦手!」というのです。

ただ、毎回それを言うものの、問題を一緒に読んだり、ほんの少し何か確認するだけでちゃんと考えることができ、解くこともできるのです。

これはその子に限らず、最初に苦手意識を持ってしまったことの影響なのは間違いないでしょう。
最初に苦手だ、できないと思ってしまうと、それに取り組もうという前向きな気持ちを抱くのはなかなか難しいことですし、かといって嫌々やればやはりなかなか身につきません。
がんばって我慢してやってもなかなか身につかないと、ますますそのことへの苦手意識が強まるわけですから、完全な悪循環。特に、本当に苦手、本当にできないという場合は別として、やればできるのに、初めの段階で何らかの先入観を抱いてしまったり、失敗した記憶だけが強く残ってしまったりすると、それはなかなかに厄介です。

もちろん、何もかも最初からうまくいくわけはありませんから、勉強に限らず苦手意識を持ってしまうことは少なからずあるだろうと思いますが、ことを算数・数学に限定すれば、最初にどのように学んだかによって影響を受ける部分も少なからずあるような気がします。

小さい頃に抱いてしまった苦手意識は取り除くにも時間がかかりますし、早くやらせたばかりに難しく感じてしまうこともあるだろうと思います。
いつどんなタイミングでどんな風に学ばせるか。それはかなり重要なことなんだろうと、その子を見ていても改めて思います。

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