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2014年4月 9日 (水)

分数を使いこなす

あるレッスンで改めて気付いたことがあります。
算数が大好きで、センス抜群の子がいるのですが、その子はこれまで一緒にレッスンさせてもらった子達の中でも数の感覚に関してはずば抜けているのではというような子です。

計算の問題を考えているときなども、こちらが驚くような方法で答えを出してしまうことがあったり、何も言わなくても工夫したりということをどんどんやってしまって、そのたびしみじみ感心するのですが、先日来、大人が見ても「うわ、面倒だな…」と思うような小数第2位や第3位まであるようなものの掛け算や割り算が出てきたとき、その子が突然分数にして考え始めたのです。

分数については、その子とはまだ約分や通分は一緒にレッスンはしていないのですが、算数大好きな彼は既に約分を知っていて、小数同士の掛け算や割り算のうち、いかにも面倒そうな何問かを一旦分数に直して計算し、それを小数に直して答えるというようなことをし始めました。

何も言わなくてもそれを思いついてやってしまうのがまたすごいわけですが、その姿を見ていて改めて思ったのです。
小数計算はできた方がいいのかもしれませんが、中学校以降は小数同士の計算をする機会はほとんどなくなりますし、小学校で習う範囲では小数で表せない数はあっても分数で表せない数はないわけですから、そういう意味でも分数を優先して構わないのではないかという気がしないでもありません。

もちろん、面倒な計算ができる方がよい、その方が能力が高いというような意見もあるだろうと思いますが、極端な話、単純計算であれば電卓でもできるわけで、そういう意味でもただ答えを出すだけであれば、むしろ工夫したりして頭を使う方がより高い能力が必要になるようにも思います。

問題を控えて帰るのを忘れてしまったのですが、小数第3位まである数に0.4を掛けた答えが書かれており、「0.4」の部分が虫食いになっている問題で、商を割られる数で割れば虫食い部分の「0.4」が出てくるものの、それぞれ小数第3位まであるのを見ると、暗算ではちょっとひるんでしまいますし、筆算を書いてもちょっと気持ちが萎えてしまいそうになります。
しかし、分数で表してどんどんどんどん約分をしていったところ、最後が5分の2というスッキリした数になり、5分の2は10分の4と同じなので0.4と置き換えることができました。

もちろん、数の感覚に優れている子だからこそという面もなくはないとも思いますが、別の考え方をすれば、計算が苦手な子が桁の多い掛け算や割り算をするのであれば、分数で計算することの方が簡単かもしれないとも思えます。

小数や分数の学習を終えた子達にはもっと積極的に小数を分数に置き換える練習をしてもらうのもいいかもしれないなと思いました。

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