年中の頃から通ってくれていた子がほかの習い事などの都合で高学年になってからは月1回というイレギュラーでレッスンを続けています。
もともとある程度進んでいたので、月1回でもなんとか学校より先に進められるだろうという腹づもりだったのですが、教科書とワークブックの順番と年末年始で少し間が空いてしまった加減で、よりによって割合の単元を先に学校で習い始めてしまいました。
もともと小さい頃からじっくり考えて解くということが当たり前になっている子なので、大丈夫かなと思いながらも、ちょっと心配になって尋ねてみました。
「割合って公式3つ覚えるように言われた?」
「あ、うん。言われた。」
「それ、どれがどれかごちゃごちゃになってない?」
「なる~!ごちゃごちゃになってよくわからへん!」
うわぁ~~!!ショック…。そしてごめんなさい…。
ただ、まだ習って間もない段階だったので、覚えるなら1つだけしっかり覚えればよいということと、覚えなくても割合というものがどういうものなのかの確認をしたところ、「あ~、うん、なんかわかる。」とは言ってもらえました。
たまたま隣に6年の子がいたのですが、その会話を聞いて(覚えるならひとつだけという)「え?私そんなん言われてへんで?」とつっこんできたのですが、「そりゃそうやん。学校より先に一緒にやったから、覚えてって言ってないもん。」というと、「あ~、そうなん。」と何となく納得。(笑)
小さい頃からじっくり考えて学んできた子でも、先にやり方を説明され、公式を覚えるように指導されると、やはり混乱してしまうのだなと改めて感じました。
もちろん、算数が苦手な子や覚えることが苦にならない子などもいますから、公式を覚えることを否定するわけではないのですが、少なくとも速さや割合を苦手と感じる子がとても多いひとつの原因は公式を3つ覚えさせようとすることにあると私は感じています。
現に、速さの単元は教室の子達には公式を教えませんし、覚えるようにも言いませんが、ほとんどの子が特に悩むこともなく解くことができます。
しかし、以前に書いたことがありますが、後から学校で公式を習い、その後でおさらいの速さの問題を教室ですることになったときに「公式忘れたから解けません」と言った子がいたのです。
その子には「本当に解けないかどうか問題読んでよ!」というと、改めて問題を読んで「あ、解けます。」との答えが返ってきたのが印象的でした。
学校や塾の先生が、せめてどれか1つをしっかり覚えるようにという指導をしてくだされば、どれが割るんでどれが掛けるんだったかな?という混乱はなくなるはずです。
割合であれば「比べる量/もとにする量(/は分数の意味)=割合」さえ覚えておけば、困ることはほとんどないはずなのです。
大勢に対して一斉指導をせねばならない先生方は大変だとは思うのですが、教えることが3つではなく1つでよくなるわけですから、そうしてもらえたらもう少し苦手意識を持つ子が減るような気がしてなりません。
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