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2013年10月12日 (土)

イメージできるかどうか

人はみんなそれぞれ好き嫌いも得意不得意も異なりますから、例えば子ども達に対してどんなに算数の指導力のある方が指導しても、みんなが同じようにできるということはあり得ません。
一流のスポーツ選手の多くは、やはり単に努力だけではどうにもならない、持って生まれた才能の部分がある場合がほとんどでしょうし、芸術的センスや学問的センスなども、やはり持って生まれた才能による部分もあるのだろうと思います。

ただ、子ども達を見ていると、中には本来もっともっとできるような気がするのに、どこか窮屈そうに自分の力を押し込めてしまっているように感じる子が時々います。
今日のレッスンに来ていた低学年の子も、うちに来てくれる前に既にお勉強の教室に通っていたようなのですが、男の子にしては落ち着いていますし、頭の回転も早く、集中力もあるように感じます。
しかし、どうしてなのか、すぐにやり方を見つけ出そうとし、このやり方で解けそうだと思うと、あとはそれに当てはめるだけになってしまう傾向が感じられます。

例えば、今日あったのだと、□を使った式を用いて解く問題で、□本鉛筆を持っていて、弟に8本あげたら残りが16本になったという問題がありました。
それに対して、すぐに「□-8=16」と式を書いたのですが、最初に書かれた答えは「8本」というものでした。
「それホント?」と声をかけたのですが、すると、今度は答えが「16本」に変わりました。

しかし、この子はもうとっくに2ケタや3ケタ×1ケタの掛け算や割り算などもできるようになっていて、当然ながら、このレベルの足し算引き算は計算だけなら即答えが出せるのです。
なのに、2回連続で絶対おかしい答えを書いて、それでも声をかけるまでなにも気づかずにいました。

もう一度、「16本持ってて8本あげたら16本になるの?」というと、再度考え直して、ようやく答えは出たものの、例えばですが、問題文を読みながら、男の子が鉛筆を何本か持っていて、そのうち8本を弟にあげる様子を思い浮かべていたとしたら、今自分が持っている鉛筆が16本なのですから、そのイメージをするだけで、少なくとも答えは16本より多かったということがイメージできるはずです。

算数が得意な子達はきっと、そういうことが当たり前のように頭に浮かぶんだろうなという気がするのですが、それに対してこの子は問題文はきちんと読みとれていて、式も作れているにも関わらず、そういうイメージが頭に浮かんではいないのだろうと思うのです。

これも得意不得意や興味のあるなしによって生じる差なのかもしれませんが、まだ小さいうちにはイメージせずにただ数字だけを操作して解こうとする子どもに、絵を描かせるなどの働きかけをしていくことで、ある程度(時には大いに)変わることは十分あります。
そして、その力は長い目で見ればとても大きな力になるものだとも思います。

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