ブログを読んでくださった方からメッセージを頂きました。
メールでお返ししようとも思ったのですが、もしかしたら他の方にも参考になるかもしれないということと、自分自身、このあたりを視覚的に捉える方法というか、子ども達が実感できる方法がないかとずっと考えてもいるので、ブログで書かせて頂くことにしました。
今回は「2ケタ×2ケタ」の計算についてですが、言葉だけでは説明しづらいので、手描きの見づらい図で恐縮ですが、それも載せて説明させて頂きます。
説明のために適当に長方形を描いたもので、これは「22×32」を考えるための図ということになります。(写真がえらく黄みがかっていてすみません…。)
面積を学習した後であればもっとぴんと来やすいかもしれませんが、学校で2ケタ×2ケタを習うのはほとんどの場合面積の学習より先になりますので、面積の図というよりは、タイルやドットが並んでいるようなイメージをしてもらうのがいいかと思います。(必要であれば、方眼に●を描き込んでいけばよりぴんとくるかもしれません。)
また、この方法で2ケタ同士の掛け算を理解しておけば、面積の学習にはもちろん役に立ちますし、もっと先の数学での乗法公式や因数分解にもつながっていくようにも思います。
さて、図を見て頂くだけでもお分かりかと思いますが、この図は方眼が横に32個、縦に22個並んだ長方形で、22×32の答えは、この図の方眼(正方形)の数になるわけです。
今、わかりやすいように縦横10ずつで実線や点線を描き入れていますが、縦横10個ずつは100個分ですので、この図の中には100が6つあり、その他には2×20の長方形と30×2の長方形と2×2の正方形があります。
つまり、「22×32=600+40+60+4」ということになります。
適当に描いた図がたまたまどちらも1の位が2で、十の位も2と3と、小さい数でしたので簡単だったかもしれませんが、仮に「57×78」などの場合でも、横に78個、縦に57個ですから、横向きには10が7回と残り8個、縦向きには10が5回と残り7個、その状態で正方形が敷き詰められていることになりますから、100が7×5で35個、その他に8×50と70×7、8×7の長方形ができるので、「3500+400+490+56」となります。
大きめの方眼用紙を用意して、子ども自身にその掛け算の答えになるはずの長方形を描かせ、10ずつ区切りを入れてみて、答えを導くということを何度か繰り返せば、得意な子であればもしかすると2、3回もすれば暗算できるようになるのではないかと思いますし、そうでなくても、それを何度か繰り返していくうちに考え方に気付く子は少なからずいるのではとも思います。
これを小さなプリントなどに収めようと思うと、方眼が小さすぎるとわかりにくくなりますし、そうなると、2けた同士でも数の小さいものしか見せられないということがあるかと思いますが、おうちで取り組まれる分には方眼紙を何枚も貼り合わせることも可能ですし、そこまでしなくても5ミリ方眼ぐらいであれば、A4サイズでもある程度の大きさの長方形を描くことが可能です。(恐らく2枚貼り合わせれば100×100ぐらいまでは描けるのではないかと。)
算数のセンスが抜群にある子の中には、こういうものが頭の中で見えている子もいるんだろうなという気がしますが、何かの参考になれば幸いです。
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