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2012年9月19日 (水)

またも目からウロコ。

先日はまだ掛け算の九九も覚えていない女の子が割り算を考えるときに編み出した技にいたく感動しましたが、今日はまたへぇ~、そんなこと考えたこともなかったわ!!という出来事が。

おうちの方のお話では物心ついた頃から数への興味が強く、教えたわけでもないのに(上にお兄ちゃんがいるということなども多少は影響があるかもしれませんが)、いつの間にか理解していたというようなことが結構あるという、算数のセンス抜群の男の子とレッスンをしていたときのこと。

彼もまだ九九はほぼ全く覚えていませんが、4けた同士の足し算、引き算、2、3ケタ×1ケタぐらいまでの掛け算ならかなりのスピードで暗算で解くことができます。(8ケタ同士ぐらいの足し算、引き算の筆算も、問題が筆算で書かれていても、一の位からやるように言わない限り、大抵頭から暗算で解いてしまうのですが。)

その彼と割り算の学習をし、前回からあまりのある割り算へと進みました。
きちんとできてはいるのですが、あまりがあると彼の頭の中で非常に考えるのが面倒になるらしく、あまりがないものと比べると4、5倍時間がかかっているような印象でした。(それでも九九を覚えていないことを考えるとかなりの速さではあるのですが。)

足したり引いたり倍にしたり半分にしたりと、自分でどんどん工夫してしまう(それもかなりのスピードで)ので、どう考えてその答えになっているのかわからないこともあるのですが、あまりのある割り算を考えているのを見ていると、先にあまりがわかるようなのです。
面白いなぁと思って見ていると、9で割るある問題を考えていた彼がふと尋ねてきました。

「これ、足してって90より多くなったら、それがあまり?」

まだ低学年なのでその言葉だけだと何が言いたいのか今ひとつわからず、どういうことか尋ね直してみました。
すると、割られる数が確か75とかだったと思うのですが、その数に9を90を超えるまで足していったら、超えた分があまりになるかという質問だったのです。

え?ん??

そんなことこれまでの人生で一度も考えたことがなかったので、ためしに足していっていくつか確かめてみたところ、確かにそうなんですね。

75+9+9=93 あまり 3
82+9=91 あまり 1
68+9+9+9=95 あまり 5

もちろん、9の段以外でも、理屈を考えたら確かにそうなんですよね。
引き算していってという発想は普通に思いつくように思いますが、多分その子にとって75や82などのように100に近い数になると、引いていくより10回分の数よりどれだけ多くなるかで考える方が簡単だと思いついたということなのだろうと思います。

当然ですが、割られる数の小さいものはわざわざそんな面倒なことはせず、あっという間に正解を出していましたので、割られる数が大きくて大変だなと感じたときの工夫なのでしょう。

更に言えば、この彼の方法だと、上に例を挙げた式を見ると、少し考えれば割り算の答え自体も出るんですよね。

「75+9+9=93」ということは9を2回足したら10回分を3超えた。つまり、この式からわかるのは「75は9が8回分とあまり3」ということです。
「68+9+9+9=95」であれば、3回足したのですから、「7回分とあまり5」ですよね。

最低限のことしか教えないでいると、これまで全く思いつかなかった発見を次々と目にすることができます。
本当に幸せなことです。

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