意外だったこと
ある男の子で、もともと国語はあまり好きではなく、おうちの方がそれを心配されてうちで国語も一緒にさせてもらうようになった子がいます。
当初は適当に読んで適当に答えては私に怒られ、その都度「もういやや」だの「わからん」だのぐだぐだ言って、算数は好きだけど国語は・・・という子の典型的パターンという感じの反応を見せていました。
それでもどうにかこうにか、嫌々ながらもやり進み、今年保護者の方から頂いた賀状には、随分読解の力がついてきたようだというようなことが書かれていました。
読めるようになってきたからなのか、興味を持てる文章になったからなのか、どっちが先なのかよくわからないのですが、確かに何か月前から少し反応が変わってきたような気はしていました。
そして、教材が進み、宮沢賢治の「注文の多い料理店」が題材になりました。
その物語は好きな子も多く、特に男の子ウケはいいので、その子も比較的スムーズに進んだような気がします。
しかし、次に待ち受けるは「銀河鉄道の夜」。正直なところ、私自身、この物語は今ひとつ、何が言いたいの?という感じで、決して好きな物語ではなく、したがって教材も、その部分は決して好きではありません。過去、その問題を一緒にやった子たちの多くはやはり内容がよくわからず苦戦するか嫌がるかという感じだったのですが、その子は全くというほど嫌がることなくじっくり集中して読み進んでいっています。
そして、さほど苦労することなくクリア。今週のレッスンで更に次のステップに進むことになりました。
すると、先に1時間算数をやった後だというのに、そして、もともとしゃべるのが好きでじっとしているのがあまり得意ではなく、しょっちゅう「しゃべり過ぎ!」と注意を受けるような子の1人であるにも関わらず、本当に無言で黙々と問題を読んでいるではありませんか。
え?どうして?国語嫌いだったよね?物語嫌いな男の子多い上に、銀河鉄道の夜、なんか訳わかんなくなかった?やっとそれ終わったとこなのに、全く嫌がるそぶりもなく「じゃあ、次やる」って?!
正直なところ、その教材を一緒にやってきた子でここまで嫌がることなく、穏やかに集中して物語を読んだ子はこれまでにいなかったのではというほどで、その姿にちょっと驚かされました。
もしかしたら、彼の中で何かが急激に変わりつつあるのかもしれませんね。ちょっと楽しみです。
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