じわじわわかる。
去年の春から一緒にレッスンしている1年生さん。一所懸命ではあるものの、算数については今のところやや理解に時間がかかるタイプ。
もちろんそれでも当初より確実にできることも増えましたし、粘って考えることもできるようになってきましたから、その子なりの成長は感じています。
そして、その子と新年1回目のレッスンで時計の学習をしたときのこと。
何時、何時半という簡単な時刻については前回学習済みで、今日は午前午後についてと「~時間後」の時刻についての学習が中心でした。
時間の帯を使って、例えば午前11時から午後3時までは何時間かというような問題を考えてもらうことになったとき、もちろん、最初に最低限の説明はしたのですが、どうしてだか、時間の帯を過去にさかのぼって色を塗ろうとします。
例えば、午前11時の位置から午後3時ではなく、午前3時に向かって何時間か数え、午前と午後をよく見てねと声をかけると、今度は午後11時から午後3時と、両方が午後に移動。
何度か声をかけてようやく、正しい答えに辿り着きました。
正直なところ、そういうことをした子がこれまでいなかった気がするもので、どうしてそうなってしまうのかちょっとわからなかったものの、その1問を何度か試行錯誤して、しっかり午前と午後を見るよう促した後様子を見ていると、次の1問は不安そうにこちらを伺いながらだったもののなんとか正しく答えることができ、次、その次と進むにつれ、書く手に力がこもり、自信を持ち始めたことが感じられました。
次に時計の模型を使いながら、9時の1時間後、12時の3時時間後、10時半の2時間後などのようなものを学習したのですが、それも初めは、え?どうして??と思うような答え(ぴったりの時刻からの1時間後なのに1時12分とか…。)が何度か返ってきて、何をどう考えたらそういう答えになるんだろう?きっとその子なりに何か考えているはずなんだけど…と、頭の中が見えたらな…と思っていました。
しかし、何度かやりとりを繰り返すうち、不安そうにしながらも徐々に答えられるようになり、そのうち一度で答えが出るようになりました。
これまでのその子を見ていると、最初に理解するまでにやや時間がかかる傾向があるように感じますが、そこをしっかりクリアすれば、ある程度スラスラとできるようになるのです。
ということは、学校などで一斉に指導されてその場で理解せねばならないような場合、こういうタイプの子は置いてけぼりになる可能性がやや高いだろうとも思います。
今のところ、その子に関しては大抵は学校より先にこちらでレッスンしているので、恐らく困ってはいないと思いますが、子どもにはそれぞれのペースがあるので、それをできるだけ見極めて、対応してあげられたらと思います。
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