不思議だけど不思議じゃないのかも。
今日1年生の女の子とレッスンしていたときのこと。
先日から桁の多い筆算をやっているのですが、繰り下がりの引き算で桁が増えてくると、極端にペースが落ちてきました。
桁が多いということで難しく感じているのかもしれないと、初めは2桁の部分だけが見えるようにして、そこを解いたら隣へ隣へとずらしてみたりもしたのですが、あまり変化はなし。
顔を見ていると眠そうにも見え、また、彼女は眠くてもあまりそれを言わない子でもあるので、難しいのか眠いのか、どっちなんだろうなぁと判断がつかずにここ数回レッスンをしてきました。
それで今日。初めの1、2問は比較的スムーズだったのですが、途中から急激にペースダウン。
見える桁を少なくしながらやってみてもらったものの、さほど変化なし。
そのとき、なんとなくふっと、もしかしたら…と思いつき、一番上の桁から考えてみてもらうことにしました。
これまで、暗算では4ケタ-4ケタまでは上の位から見て考えるということをしたことがあるので、上から考える方が理解しやすいのかもと、なんとなく思っただけなのですが、仮にそれがやはり難しいと感じれば下の位からやろうとするでしょうし、どちらの考え方も使えれば、それがよりよいわけですから、とりあえずやってみてもらおうと。
一番上の位から見てもらいつつ、ひとつ下の位が引けるかどうか見てねというような声をかけて様子を見ていると、明らかにその方が反応が速くなりました。
もちろん、まだ1年生ですし、スピードは速くはないものの、頭の中で何かがすっきりしたのかなと思うような感じを受けました。
時折繰り下がるのを忘れて書いてしまった答えを消して直すことはあったものの、何も言わなくても、桁を隠さなくても、きちんと解くことができました。
「こっちの方が簡単?」と尋ねると、力強くうなずく彼女。
そうか、この子にはこっちが簡単なんだな。これまでにも何人かいたな、上の位からの方がやりやすいって言う子。
それだと面倒になるのは、0が並んでいて連続で2つとか3つとか繰り下がる場合などですが、それはそのときにまたどっちが分かりやすいかやり比べてもらえばいいかなと。
一般的には、5桁や6桁もあるような繰り下がりの引き算を上の桁からやるなんてこと、え?そんなことできるの?という感覚かもしれません。
でも、慣れてしまうと、実際その方が簡単に感じる場合も少なからずあるのです。
それホント?と思われた方、一度先入観を持たずに、筆算を、隣の位を意識しつつ上の位から計算してみてください。案外、ああ、確かにこの方が簡単かも!と思われるかもしれません。
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