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2011年9月21日 (水)

自分で気づくと全然違う

今日のレッスンで改めて思ったこと。

幼稚園の頃から来てくれていて、うちのほかにもそろばんや色々な習い事をしている忙しい3年生さんがいます。
とても賢い半面、コンディションによってはほとんど話を聞いてくれなかったり、どこかに旅立ったりしてしまうところがあり、また、ほんの少しヒントを出すとそれでやり方を理解してしまうところがあるので(もちろん、それもすごい能力だと思っていますが)、なるべく本人の頭で粘ってじっくり考えてもらうよう、根競べになることがあります。

今日は図形の対角線の問題があったのですが、四角形には2本引き、五角形には4本引いたら終わりになったので、まだ引けると言ったら探して5本、六角形は6本引いて終わりになったので、まだ引けると言ったらあと2本引き次の問題へ行こうとし…。
見ていると、七角形も引き足りていないまま次へ進もうとするので、まだ引けると言うと、あちこち引いて、こちらの反応を見ている様子。

まだと言われては探し、また言われては探しでは役に立たないわけで、これが算数が苦手な子などであればヒントを出したりもするのですが、この子の場合は十分できる子なだけになんとか自分で気づいてほしいなと。

そこで、「なんでそんなあちこちバラバラに引くのん?それやったらどこか抜けててもわからへんの違うん?まだあるって言われたら探すっていうのやったらあかんの違う?」と言ってどうするか見ていました。

すると、少し考えて引いていた線を一旦消し、やり方は言っていないのに、1つの頂点から引けるものを全て引き、次の頂点へという方法を見つけ出しました。
六角形の対角線の数をそれで一度で正解すると、七角形、八角形はもう何も言わなくても漏れなくきちんと引き終え、一度で正解。
その問題を解いている間のその子の表情はとても穏やかで落ち着いた美しいものでした。

この子の場合、「1つの頂点から順番に引いていけば?」と言えば「ああ~!そうか!」とさっさとやってしまうのは間違いありません。もちろん、それが悪いわけではないと思うのですが、その場合、その穏やかで美しい表情は恐らく見られないでしょう。
それは大きな違いなんだろうと思います。

教わったことは自信にはなりづらくても、自分で気づいたこと、発見したことは自信にも確実な力にもなります。
教室の子達にはみんな、そんな機会を少しでも多く持ってもらえたらなと思っています。

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