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2011年9月 8日 (木)

目の前にあるのに。

今日2年生の子2人と、そろそろ学校が掛け算に進むのではというのも気になって、教材の順を入れ替えて掛け算のレッスンをすることにしました。

ドットを並べながら導入しようとした瞬間、CDか何かで聞いて覚えたという九九を唱え始める2人。
まだ全部をきちんと覚えているわけではないようですが、覚えているものはとにかく唱えて答えを出そうとします。

目の前にドットがあって、それを見て数を感じてほしいのに、覚えたものを使って解こうとしかしません。
そして、うろ覚えのところは間違えます。

覚えてしまったものは仕方ないと、九九の範囲を超えて、例えば5を11個並べて見せると、目の前にあるにも関わらず、「51」などと答える有様。

私もおうちの方にしっかりお話していなかったからいけなかったなと、まあ、最終的には覚えて使うわけだし、掛け算というものの考え方がわかっていればそれでいいかと、敢えて九九の範囲を超えた、11個とか14個とか並べて見せて答えを考えてもらうようなこともしながらレッスンを進めました。

しかし、今日の子に限らず、先にやり方を覚えてしまったものは、後から違う方法を提示しても、すんなりと受け入れてくれることはめったにありません。(元の方法がわかりづらかったり、面倒だったりすれば多少は切り替えてもらえますが。)

目の前にドットがあって、どう考えてもそんなに多くないでしょ?とかそんなに少なくないでしょ?というようなものでも、覚えてしまったら、そっちで答えを出そうとしてしまうのは珍しいことではないわけです。

だからこそ、何の単元でも最初に学ぶときというのはとても大事にしなくてはいけないのだということを、心に留めておきたいし、お子さんと一緒に勉強する機会のある大人の方は心に留めておいて頂きたいなと思います。

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