ちょっと思いついたのですが。
子ども達とレッスンをしていて、数の感覚がすいすい身に着く子も中にはいますが、1年生などで1000を超える数になってくると、多くの子が「スラスラ」というわけにはいきません。
なんとなく、感覚的なものなのですが、多くの小さい子達にとって、日常で自分出会う数、スムーズにイメージができる数というのは、せいぜい1000までということなのではないかなと思っています。
お金をとってみても、幼児や1年生などでお小遣いが1000円を超えている子は限られているでしょうし、仮にお年玉などで数千円、時には1万円単位のお金をもらったとしても、小さい子にそれを自由に使わせるというご家庭はほとんどないでしょう。
お金以外となると、身の回りにあるもので1000を超える数を実感できるものというのは、まずないのではないかとも思います。
教室で使っている教具ではドットの数で1000や10000という数を感じてもらうというものがあるにはあるのですが、サイズも大きい上に、レッスンの限られた時間の中で数回それを見たところで、1000を超える数をすんなり操作できるようになるというのは難しくても当然なのだろうなと。
また、ドットの数だけで1000や10000をイメージできても、それだけではやはり弱いようにも思うのです。
そういう意味でも、ここ1、2年でしょうか、ほとんどの子に対して、意図的に教材の順を入れ替えて、100までの足し算、引き算ができるようになった子達は、それがある程度「熟成」するまで、先に図形の勉強をしたり、時計の勉強をしたりして、様子を見つつ1000まで、10000までに移っていくようにしています。
ただ、それでも、順調に進めばどちらにしろ1年生の間にその辺りの数の学習をすることになりますから、何かもっと「ああ、1000ってこんな数なんだ!」とかいうことを子ども自身が実感できるようなことはないかなぁと以前から思っていました。
で、今日片づけをしているときにふと思ったのですが、1円玉を1000枚、もし可能であれば10000枚用意して、まずは10枚ずつ固めていき100枚を作る。更に100枚ずつ固めていき1000枚を作る…と、実際に手で1円玉を数えるということをさせて、場合によっては1から順にカウントさせていけば、「1000」数えるのは結構大変でしょうし、ああ、こんなに多いんだなと目で見て、手で触って感じることができるかもしれないなと。
また、更にできそうであれば、1円が10枚になった時点で10円と両替、10円が10枚になった時点で100円と両替…としていけば、10進法もはっきり実感できるようにも思います。
多くの子が本物のお金を触るのは結構楽しそうですので(大きな数の割り算の学習の際に使う場合があるのですが。)、印象に残りやすいかもしれません。
モンテッソーリではビーズやタイルなどを使ってそういうことを実際にしたりするようですが、お金とビーズなどいくつかのものでやるとより効果的かもしれません。
お金を1000枚数えるとなると、そこそこ時間がかかりそうでもう少し考えてみてからのことになるとは思いますが、一度しっかり時間をかけて手間のかかることをすれば、その分よりよく頭に残るのは間違いないだろうと思いますし、もしご家庭で取り組んで頂くとしても、1円玉1000枚なら両替の手間はもちろんかかりますが、お金ですから無駄になるわけではありませんし。
自分が忘れないようにちょっと書きとめておきます。
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