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2011年2月27日 (日)

初代不思議くんとのお別れ

教室を始めて少し経った頃、ご紹介で来てくれた小さな男の子がいました。
うちの教室での初めての年長さん(未就学児)だったのが彼。
そして、体験レッスンの1時間の間、ただの一度も笑顔を見せてくれなかった初めての子も彼でした。

どこかつかみどころがなくて、男の子にしてはとても大人びたところがあり、しばしば不思議なことを口にする子でした。
それも、表情ひとつ変えずにあり得ないようなことを言うので、冗談なのか本気で言っているのか判断できないこともよくありました。

中学受験をするということで、4年生になって一旦お別れしたのですが、大手の受験塾のペースに慣れた頃、縁あって再び通ってくれていました。
しかし、いよいよ6年生のカリキュラムになり、かなりぎっちりと塾の授業などが入ってきてしまったということで、再び2月いっぱいでお別れということになりました。

今日が最後のレッスンだったのですが、1年ほどのブランクはあったものの、延べ6年ぐらい通ってくれていた子であり、また、本当にしょっちゅう不思議なことを言って楽しませてくれていた子でもあるので、さびしさもひとしお。

「今日でおしまいなんやねぇ。なんかさびしいわぁ。」

そういうと

「え、また会えるやん、年賀状で。」

……。相変わらずの不思議発言。

「いや、年賀状では会われへんやん?せめてスカイプとかテレビ電話とかなら『会う』って言えるかもしれんけど。」

そういうと、一旦は

「ああ、そうか。」

そう答えました。
しかし、レッスンが終わって、「ほんまさびしいわぁ。」というと

「やっぱり年賀状で会えるやん。だって、年賀状書くときには年賀状見てるし、それを先生が見るんやろ。時間はずれるけど、会ってるやん。」

………。
う~ん、わかるようなわからないような…。
最後まで彼はミステリアス…。

「けど、また戻ってくるかもしれんで。またもどってきたらどうする?」

そんなことを言ってくれたので、「え、戻ってきてくれたら『おかえり!』って言うわ。」とか言いながら、玄関に向かう彼の姿に目をやりました。

玄関のドアを開けようとした彼が言いました。

「行ってきます。」

わざとなのかなと思って、「行ってらっしゃい。」と言うと、はっと顔をあげてこっちを向いて、「あ、間違えた!」と。そのときの彼の顔は珍しく恥ずかしそうに赤らんでいました。

小さい頃からあまり表情を変えず、ひょうひょうとしていた彼が最後に恥ずかしそうに、少し名残惜しそうな表情を見せてくれたのは思いがけず嬉しいことでしたが、やはりお別れはいつもさびしいものです。

来年、彼が志望校に合格したというお知らせが聞けることを祈っていようと思います。

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