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2010年6月17日 (木)

回り道をさせてみる

これまでにも何度も「回り道」ということを書いているかと思いますが、今日もそんな場面がありました。

教室で使っている教材は、九九の範囲の掛け算が終わると、そのまま2ケタや3ケタ×1ケタに進み、最終的に2ケタや3ケタ×2ケタの筆算までひと通りやってしまうような流れになっているのですが、その途中に2ケタ×2ケタの暗算が出てきます。

工夫できるものは工夫して解いてもらえばいいのですが、数の感覚がかなり優れている子でなければ(というか、大人でも大抵の方は)2ケタ同士の暗算はすらすらというわけにはいきません。

もちろん、すらすらでなくても考え方がわかれば、最終的に筆算で答えを出せばいいと考えていますので、大量にさせるつもりもないのですが、筆算で形式的に答えを出せるようになってしまう前に、ちょっとあれこれ試行錯誤してもらっておくというようなものと思っています。

で、さすがに何のフォローもなしにいきなりプリントを与えてもほとんどの子がお手上げになってしまうので、その前段階として、例えば、「53×47」であれば、「53×7」と「53×40」の2つの式にばらして、まずそれぞれを考えてもらうようにしています。

2ケタ×1ケタはほとんどの子がそれなりに答えを出すことはできますので、その後、それを10倍する(10回集める)ということで「×何十」の方も考えてもらいます。

苦労しながらもここまではほとんどの子がクリアしてくれるのですが、さて、次の段階。
「53×47」の答えが「53×40」と「53×7」の答えの和になるということがぴんとこない子が少なからずいます。
そんなとき、あれこれ言葉を尽くしても、なかなか「ああ、そうか!」とはならないのですが、ここで一度ちょっと手間のかかることをさせると、格段にすんなり納得してくれることが多くなります。

ぴんと来る子は放っておいても後は考えてくれるのですが、どうもぴんと来ない様子の子には、例えば、プリントの裏などに「53」を47回書いてもらうのです。
回数が多いとかなり抵抗を示す子が多いのですが、それでも、これまでの子達の反応を見る限り、書かせるだけの価値はあるように十分にあるような気がします。

47回書き終えた時点で、「53×40はそのうちのどれ?マルで囲んで。」というような風に声をかけると、ほとんどの子がすんなりと、苦労して書いた47回のうち40回分をぐるっとマルで囲みます。「で、その答えはいくつ?」と尋ね、マルで囲んだ横に答えを書いてもらいます。
次に「じゃあ、53×7の分を囲んで。」というと、その時点で「ああ!」という子もいますし、気づかなくても、残り7個をマルで囲んだところで、「その答えはいくつ?」と尋ね、先ほど計算した答えをその横に書いてもらいます。
そこまでした後で、「じゃあ、53×47はいくつになる?」と聞けば、まあ、ほとんどの子がそれを合わせればいいのだと納得してくれるという感じです。

その作業を一度するだけで、その後かなりスムーズに進むようになることが多いです。
もし少し悩んでいるような場合は、納得がいくまであと1、2回同じ作業をさせてもいいと思いますし、そうでなくても、「これだったらいくつを何回書かなあかん?」とでも尋ねれば、それがきっかけで「ああ!」となることもあります。

実際、今日の子も、77×22を計算するのに、「77×2=154」「77×20=1540」と計算しているのに、それを合わせたらいいことに気付けず、「70×20、7×20、7×2」と計算して、それを合わせて答えだと言い張っていたので、77を22回書いてもらって上述のようなやり取りをしたところ、その後は自分でしっかり考えて解いていってくれました。

目で見てわかる、しっかり納得できる、そういう機会はとても大事だと思います。
何かのご参考になれば幸いです。

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