ひとりでいたく感動。
幼児さんを積極的に募集しないまま2年経ち、今は幼児さんはごくごく限られているのですが、小学生のお姉ちゃんが通っているのを見て、どうしても通いたいと言ってくれた女の子と彼女が年中の秋からレッスンをさせてもらっています。
幼児さんはご希望がなければ特に宿題も出さないのですが、彼女はお姉ちゃんが宿題をやっているのを見て、宿題にも憧れているようだったので、1週間に2つずつひらがなの練習をすることを宿題にしました。
1週間に2つずつやっていけば、年長さんになる頃には50音をひと通り書けるようになるねと言いながら始め、毎週、それはそれは本当に一所懸命書いてくれたのがわかるプリントをきちんと出し続けてくれました。
今回のレッスンで最後の2文字分のプリントを渡したのですが、レッスンが終わったとき、お母さんがあるお話を聞かせてくださいました。
彼女のお父さんが先日お誕生日だったそうで、彼女はお父さんにお手紙を書こうとしたそうです。
「ひらがな、だいぶ書けるようになったんですけどね。おたんじょうびおめでとうって書きたかったみたいなんですけど、見たら『おたんぞうびおめでとう』になってて…。」
お母さんは、それはないわと笑ったのだと話してくださったのですが、それを聞いて私はひとりでいたく感動してしまいました。
彼女はもちろん、ある程度のものは読めるようですから、読むのなら小さい「っ、ゃ、ゅ、ょ」も読めるのかもしれません。
ただ、これまで彼女が宿題で練習してきたのはまだ大きなひらがなだけで、小さいひらがなの使い方を練習したことはありません。
もし読めたとしても、それを書いたことはまだほとんどないのではないかと思います。
その彼女が大好きなお父さんのお誕生日に、彼女なりに一所懸命に考えて書いたのが「おたんぞうび」。
ですが、小さいひらがなを使わないのであれば、「ぞう」というのは「じょう」という音に一番近い表記だと思いませんか?
少なくとも「じう」(「じょう」の「ょ」が抜けた書き方)より遥かに近い音であるのは間違いない気がします。
彼女はお母さんたちに笑われてしまって、恥ずかしくて何も言えなかったのかもしれませんが、すごくすごく考えたんじゃないかなと思うと、本当に可愛いなぁと。
そして、考えた末、音が近い「ぞう」と書いたのだとしたら、もうホント、天才!って感じです。
子どもって本当に可愛いし、小さい子は小さい子なりに、本当に一所懸命色んなことを考えて、学びとっていくんだなぁと、小さな彼女を見ていると何度もそれに気付かされます。
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