しみじみ…。
今日、ある子とレッスンをしていて、その子の姿を見ながら、なんだかしみじみと感じることがありました。
以前ブログにも書いたことがある子なのですが、1年生の1学期頃教室に来てくれたのですが、それまでに別のところでプリント学習などもやっていたというお話ながら、10までの足す引くにも苦労し、100までの足す引くについては本当にたっぷり時間をかけてやったつもりにも関わらず、引き算に関してはドットを見ずにはどうしても計算ができない状態。
それも、計算を少し間違えるというレベルではなく、明らかに数が全くイメージできていないような状態でした。
おうちの方と相談をさせて頂き、もう1年生の後半にさしかかっていたのですが、思い切って最初の最初、3まで、5までのレベルまで戻り、並行してどんぐりの文章題の簡単なものから取り組んでもらいするうち、徐々に変化が見え始め、ある段階を過ぎた途端、劇的といえるほどに変わりました。
再び100までの引き算に辿り着き、ドキドキしながらレッスンをしたのですが、以前とは反応が明らかに違い、その後は多少の行きつ戻りつはあったものの、ほぼ順調に学習を進めてこられました。
もうじき2年生が終わるその子と、先日から学校で習うのはもう少し先だからと後回しにしていたかさ(リットル・デシリットル・ミリリットル)の学習をしていました。
その単元は前半部分は易しい内容で、どの子もかなりスムーズに進むのですが、後半部分が大人でも辟易しそうな問題が登場し始めます。
計算が得意な子、数量感覚がかなり身についている子でも、後半部分はちょっとペースダウンするほどですし、平均的な子や算数がやや苦手な子などは、特にハードな終盤の部分はしばらく保留にしたり、レッスンごとに1、2枚ずつ進めたりなんてこともするようなものです。
そして、今日はその子とその単元の終盤の学習でした。
これまでも、ぴんと来なくて難しいと、なんとも形容しがたい独特の表情になって、動きが止まってしまうことがあったのですが、今日は明らかに表情が違います。
かなり難しい問題でも、考えるのに多少時間はかかるものの、単位の関係が随分しっかり入っているようです。
おまけに、じっとしているのでわかっていないのかな?と思っていると、しばら~くしてからぽろっと答えを書いてくれたりもして、ああ、この子、本当の本当に「考えられる」ようになったんだなぁと、思わずほろっとしかけました。
おまけに、かなり難しい問題もあるはずなのに、ほぼずっと穏やかないい表情をしているのです。
もうなんだか夢みたいだなぁと。
実はこの子、春にかなり遠くにお引越しをすることになってしまったそうで、おうちの方はそれでもなんとか通いたいと言ってくださってはいるのですが、さすがに小旅行のレベルの話なので、小さい子どもには続けるのは難しいのではないかと思っています。
毎週その子に会えるのはあと僅かかもしれませんが、この子のこんな姿を見られて、本当に幸せだなぁとしみじみ…。
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コメント
まさに その瞬間のために 生きてる、と思うこと、あります(笑)
投稿: 華子 | 2010年3月21日 (日) 11時24分
華子さま、コメントありがとうございます。
存じ上げている方なのでしょうか?ハンドルではピンとこなくて
申し訳ありません。
同じようなお仕事をなさっているのですね?
子ども達の笑顔、真剣な顔、そんなのを見られれば、また頑張ろう
って思いますね。
投稿: TOH | 2010年3月22日 (月) 21時51分