「11-4=12」
先日のレッスンでのこと。
春から一緒にレッスンするようになった1年生で、将来の大物系、マイペースな子がいる。
おうちの方も子ども達のことをよく考えてくださっていて、無理に理解させようとか、急がせようとかされないので、ありがたいなと思っているが、この子は現状、数の感覚が付きかけているけど、まだ十分にはイメージできていないかなという段階。
20までの足し算は随分すらすらできるようになったけれど、20までの引き算になると、以前に比べるとかなりできるようになったものの、まだ時間がかかる。
もちろんそれで急がせたりはしないのだけれど、じっと考えているときに、時々手が机の下に隠れることがあって、指を折って数えているのかも…とそのことが気になっていた。
ただ、指を使うなとは言いたくないし、とりあえず、手は机の上に出しててねとたまに声をかけたりするだけで、その子のペースに任せていた。
実際に指を使っているのを目撃したことはないので、ただじっと頭の中で考えているのかもしれなかったが、頭の中が見えないだけに、私自身ちょっと不安もあった。
それが、先日のレッスンでこの子が書いた間違えの答えを見て、ああ、この子は指を折って数えているんじゃないんだなと、少しホッとした。
それがタイトルの「11-4=12」だ。
普通なら、一体何で?という答えだろう。
もちろん、引いているのに11より大きな数が答えになっているのは明らかにおかしいし、それに気づかないといけないとも言えるのだけれど、指を折って数えていたら、絶対にこんな答えにはならない。
もちろん、足し算をしたわけでもない。
この子は恐らく頭の中で一所懸命に教具をイメージしていたんだろう。
「11―4」の答えは言うまでもなく「7」だ。
「7」は「5と2」。そして、この子が書いた「12」は「5と5と2」なのだ。
20までの学習で主に使う教具は5、10、15、20と5ずつ段が増えていく教具なので、それをイメージする場合、一番上に2個乗っているということが「7」と「12」で共通しているのだ。
「一番上が2個なのは合ってるよ。」
そう声をかけると、少し考えて、「あ!」と言って「7」と書き直した。
この子はちゃ~んと頭の中でイメージして考えていたんだなと、間違えた答えを見ながら、なんだか嬉しくなった。
| 固定リンク
コメント
こんにちは。今日は息子とさっそく苦手気味な引き算をしました。彼が好きなのはどうも積木とか図形なので、今日は私と引き算です。今日はわりとツツなく進みました(ホッ)。そして、最後に文章題のかわせみさんの問題。カワセミさんはどんなんやろ?から始まり、カワセミのお母さんは大変やなあ・・・とゲラゲラ笑いながら、問題を3つ終えました。すがすがしい顔をしていました。引き算がまだまだですが、これからもよろしくお願いします。
投稿: よしあつママ | 2009年9月 4日 (金) 17時15分
よしあつママさん、ご無沙汰しています。
コメントありがとうございます。
彼は確かにまだペースはゆっくりですが、最初の頃を思うと
かなりしっかり考えられるようになってこられましたよね~。
そして、最近もうひとりの彼はずっといい感じで進んでいます。
分数、結構バッチリな感じですよ~♪
投稿: TOH | 2009年9月 5日 (土) 00時01分