仰天発言
うちの教室には、知る人ぞ知る、超個性的なある女の子がいる。
小さい子たちは普段その子と一緒になることはまずないのだけれど、たまにイレギュラーがあると遭遇することがある。
その子と出会った小さい子たちは、初めは面食らうのだけれど、そのうちその子に感化されてしまって、大人しかった子まで弾けてしまうほど、かなりの影響力の持ち主だ。
今日はその子とのレッスンがあったのだけれど、今日もまた予想だにしない発言を繰り広げてくれた。
中でも最もインパクトのあった発言。
彼女はこの先の人生、きっと幸せに生きていけるだろうと本心で思ってはいるが、残念なことに現時点での成績は……。(まあ、本人は気にしているんだかいないんだか、それはもうスバラシイ通知簿を持ってきて他の子たちにまで見せていたわけだけれど…。(汗))
そんな彼女は、小学校高学年で出会ったとき、既に算数に強烈な苦手意識があり、実際、算数に関してはかなりしんどい状況でもあった。
そのため、中学に上がって、彼女なりに頑張ってはいるのだけれど、文字が登場したあたりでますます混迷を深めてきている。
で、今日、文字式を使って関係を表す問題をやろうとしていたときのこと。
aとかxとかが出てくると、全く意味がわからなくなるらしい彼女に、とりあえず式を立てさせるには…と、文字の代わりにその問題文通りの関係になるような、実際の数を使った問題を作ることにした。
例えば、「a個の飴を5人にb個ずつ配ると2個余る」という関係を表すのに、aやbの代わりに「17個の飴を5人に3個ずつ配ると2個余る」という具合の問題に直し、まず立式させて、その後で文字に置き換えさせるということを何度か繰り返して、徐々に感覚をつかんでもらうというようなことをしたわけだ。
そういうのを何度か繰り返していたとき、文章の中で商と余りが同じ数になってしまったので、何の気なしに「ああ、同じ数にならんほうがええなぁ」とつぶやいて数を変えたときだった。
彼女がひとこと、こう言った。
「そんなん、高校で勉強するん?」
は?そんなんって??
「これはこんな風に教えたらええよとかって、高校で勉強するん?」
…………。
(いや、けど、彼女真剣…。(汗))
「なんでそんなん高校で勉強するんよ?高校は大学受験の勉強とか、卒業して就職するための勉強とか、そんな勉強するんやん?」
「へぇ~、そうなんや。じゃあ、そんなんどこで教えてもらったん?大学?」
…………。
う~む……。
「いや、どこでも教えてもらってへんよ?」
「え!?そうなん!?じゃあ、ほんまのカシコやなぁ!」
……………………。
ほめてくれてありがとう……。
そ、そうか…。こうして子どもたちに勉強を教える(という表現に抵抗があるけど…)方法はどこかで習ったと思ってたんだね、あなたは…。
というか…。
もしかして、最近の子は何でも教えてもらうのが当たり前という子も珍しくないのかもしれないなぁ…。
願わくば、そんな仰天発言をするのはごくごく限られた子だけだと信じたいけれども。(悩)
まあ、お蔭でかなりウケたけど。。。
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