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2009年2月28日 (土)

私も進化する(笑)

もう結構な歳で、年々脳細胞の衰えを感じる今日この頃ですが、それでも何年も毎日のように子どもたちと一緒に問題を解いていると、子どもにとってはそのプリントを解くのは基本的に1回だけなわけですが、私の場合、多いものだともしかすると100回ぐらい目にしているものもあるのかもしれず(数えたことがないのでよくわかりませんが)、それも、基本的に解答をもたずにその場で一緒に解きながらマルをつけるので、いつもいつも頭はぐるぐる回転。

ほとんどのレッスンでは同時に数人の子が別々の問題に取り組んでいて、それをその場でマルつけなので(おまけに、極力、紙に計算を書いたりもしないので)、そんな状態で頭を使い続けていると、未だに簡単な方法を発見したり、工夫を考えだしたり、そんなことも日々起こります。

で、展開図などの問題は、教室を始めた当初はかなり苦手分野で、それがどんどん進化しているわけですが(それでも、センスのある子どもたちにはかないませんが…)、実は教室を始めた頃、展開図が苦手だった以外に、自分で解いていて、イマイチよくわからなかった問題がいくつかあります。

そのひとつ、立方体が積んであって、その立方体の頂点の位置を縦、横、高さを使って表わすという、多分そう難しくない問題なのですが、初めその図を見たとき、どうもピンとこなくて、かなり悩んだ記憶があります。
教室を始めて1年目、2年目の頃には、その問題をすんなり解く子どもを見て、心から(なんでそんなのが簡単に解けるんだろう?)と不思議に思ったものでした。(汗)

でも、今では何がどう理解できなかったのかさえ思いだせないのです。
その問題を見て、解きなさいと言われれば、それ以外の答えを思いつく方が難しい…。
昔の自分の頭の中を忘れてしまいました…。それはそれで誤算です…。

できなかったことができるようになった場合、悩んでいる子の立場に立ちやすいので、展開図の問題などでも、苦手な子には「それ、難しいよね。私も初めはなかなかわからんかったもん」なんて言葉が自然に出ます。
ですから、できなかったこと、苦手だったことは私にとってはある意味貴重なことでもあるのです。なのに、忘れてしまった…。もったいない…。(苦笑)

こうして子どもたちとレッスンをしていて、時々頭をよぎるのは「名選手、名監督にあらず」って言葉です。

塾講師時代に、中学生の子たちが時々「学校の先生の説明わからん」とぼやいていたことがありましたが、教室の子どもたちを見ていても、こちらが何も言わなくても展開図を頭の中で組み立てられる子たちがいて、その子たちに「なんでわかるん?」と尋ねても、それが当然なので答えに困るわけで、とすれば、数学の先生になられている方の多くが算数や数学が得意だった方であろうと。
私の目の前にいるスーパーくんやスーパーちゃんたちみたいな子たちが成長して、もし数学の先生になったとしたら、展開図が頭の中で組み立てられない子を見て、なんで組み立てられないんだろう?と思ってしまっても、それも仕方ないことなのかもなと。
(もちろん、あくまでも一般論で、私の中学と高校の恩師はいずれも数学の先生でしたし、素晴らしい先生もたくさんおられることはわかっています。)

というわけで、決して数学が得意ではなかったからこそ、役に立っていることもあるのかもなぁと。
お蔭で、子どもたちと一緒に日々進化(子どもたちよりは遥かに遅く、僅かではありますが…)できるのかも。(笑)

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2009年2月27日 (金)

「おっさん化」中

間もなく日付が変わりますし、明日に備えて早寝したいので、手抜き更新…。

月曜に風邪気味だ…と思ったのですが、そういえば、数年前から年に2回、一般的な花粉症の時期とは若干ずれた頃に、何かのアレルギーと思しき症状が出ることを思い出しました…。

毎回、初めは喉が風邪のひき始めのときのように痛み、体の節々がかすかに痛み出し、(あ、これは風邪?)と思うのですが、結局は熱も出ず、喉の痛みも節々の痛みもすぐに引き、ただ、鼻が出るか詰まるか、そして、最大の問題は声が「おっさん化」すること…。

火曜は大丈夫だったのですが、水曜あたりからあやしくなり、昨日は完全にかすれ声…。
風邪だと思ってご心配頂いたりもしているのですが、体は元気で、人に移す心配もなさそうです。(不幸中の幸い…。)

一体何が原因?と以前、メジャーなものについて10個ぐらい血液検査を受けたのですが、何にも反応せず…。
少なくとも、スギ、ヒノキ、ブタクサ、ハウスダスト…そんなメジャーなものが原因ではないようです。(まあ、そもそも、ハウスダストにアレルギーが出るんだったら、とっくに…(以下自粛))

原因を特定したいのはやまやまなのですが、10項目でも私にはびっくりな金額だったので、全て調べるなんてことはできそうにありませんし…。(悩)
ま、しばらくしたらおさまるはずなんですけど…。

というわけで、明日もすごい声かもしれませんが、体は元気ですのでお気遣いなく。
ただ…お電話頂くとびっくりされるかもしれません。(苦笑)

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2009年2月26日 (木)

いかに言葉を省くか

子どもたちとのレッスンで、いつもずっと考え続け、気をつけていることは、どこまで「言葉」を減らせるかということ。

その昔、塾講師だった頃、「わかりやすい説明」をすることを常に心がけ、その上で困っている子には「適切な(だと思っていた)ヒント」を与えていた。

しかし、それが全て、子どもたちにとっては「邪魔」で「不必要」なことでしかなかったことに気づいてから、誘導尋問的ヒントはよほど算数が苦手な子や、どうしてもやむを得ない場合以外使わないようにしているし、「言葉」での説明もどんどん減らしている。

どうしても言葉で説明をしなくてはならないときは、その子のほうをしっかり見て、普段よりかなりゆっくりと話すことも意識している。
もうひとつ、やってみせながら説明することも極力控えている。見るときは見ることに集中させるほうが確実に理解が進むからだ。

今日のレッスンでのひとコマ。いかに言葉を使わないかということの一例として、もし何かの参考になればと、ちょっとだけ書かせて頂こうと思う。

今日、ある子と立方体の展開図と見取り図を見比べ、見取り図の8つの頂点が展開図ではどこにあたるか(展開図には4ヶ所だけ頂点のアルファベットが記入されており、記入されていない頂点がどこにあたるか)を考えるという問題を学習した。

その子はかなり空間図形の得意な子で、初めは何も言わなくてもかなり正確に考えてくれていたが、途中でごちゃごちゃになってきたようで、ひとつの考え方として「遠い頂点」を探す方法を「説明」することにした。

見取り図のひとつの頂点を指しながら尋ねる。

「ねえ、この頂点から一番遠い頂点ってどこ?」

ほんの少し考えて「ここ」と指さす。例えば、その頂点が頂点Aと頂点Gだったとしよう。

「そやな。ちょっと見ててな。」

そう言って、展開図の頂点Aと頂点Gを結ぶ対角線を引く。更に別の頂点を指しながら、同じように

「じゃ、ここから一番遠いのは?」

「え?ここ」

「そやね。」

それだけ言って、同様に展開図にその2点を結ぶ対角線を引いてみせる。

「あぁ~、そう言うことか。」

そうして、その子は楽々と解き始めた。

もちろん、この子はもともとかなりセンスのある子だから、気づくのがかなり早かったけれど、それほど得意でない子でも、同じやりとりを何度か繰り返せば恐らくほとんどの子が気づくはずだ。

実際のところ、私は何も「言葉」で「説明」をしていない。
けれど、恐らく、言葉で説明される以上に、その子はすんなり理解できたのではないかと思う。

まあ、どの子もこんなにすんなりうまくいくわけではないし、同じ子でも単元やその日その日のコンディションによって反応が違ったりもするので、今日うまく行っても常にうまく行くとも限らない。

ただ、こんな風に、できる限り説明の「言葉」を減らすことは、子どもたちの理解をより深めるような気がしているので、これからも考え続けていきたいと思う。

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ちょっとびっくりなので。(イレギュラー更新)

このブログにキーワード検索とかで来てくださる方もおられるのですが、検索ワードの中にほぼ毎日「思い」という、ただそれだけのキーワードでいらしてくださっている方がおられ、そんな短い、それも、数えきれないぐらい多くの方が文章のどこかにほぼ必ずというほど使っているであろう言葉でGoogle検索したら、一体何ページ目ぐらいに出てくるんだろう?と、ふと検索してみました。

結果は…

お暇な方は是非一度検索してみてください。(をい)
個人的にかなりびっくり、一体なんで?って感じですけど。。。

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2009年2月25日 (水)

まずまず好感触

以前ちらっと書いたかと思いますが、時間計算で苦労する子が多いので、何か目で見て分かりやすくすることはできないかと、実は何年も考えていました。(苦笑)

長さの学習ではそんなに苦労しないのに、時計となると目盛りを読むだけでも苦労する子がいるのは、時計が丸くなっていて、同じところを何周もするため、どれだけ針の先が移動したかが見て分かりづらいからということもひとつの理由なんだろうなと。

で、ずっと頭の中でぼんやり考えては消え、考えては消え、ようやくぼんやりと形になり、先日とりあえずの試作品(?)ができました。
ただ、まだそれを使う機会が訪れていなかったので、どうなんだろうなと…。

今日、ひとりの1年生が時間計算をしようとして、途中で音をあげてしまったので、ためしに…とその試作品を使ってみることにしました。
一応ひとつずつ尋ねながら記入してもらっていきましたが、記入し終わったあとに「じゃあ、何時間何分?」と尋ねると、さっきまで半泣きだったのに、さっさと動き出しました。

そして、もう1問一緒にやり、次の1問は自分でやってみてもらったところ、その子の口からこんな言葉が出ました。

「むずかしくてわからんかったけど、これ使ったらなんかわかるようになった。」

まだたった一人の言葉ですし、もともと、そんなのを使わなくってもクリアできる子もいるわけですが、半泣きになってもうお手上げだった子が、それを使ったらちゃんと自分で考えることができるようになった。
多分、同じように何度かそれを使って解いた後なら、こちらがあれこれ言わなくても、もう少し感覚的に理解できるようになるんじゃないかなという気がしています。

まだあと何人か、それを使ってみてもらえそうな子がいるので、反応を見ながら、改良すべきところは改良し、完成させたいなと思っています。
ちょっと楽しみ♪

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2009年2月24日 (火)

仕方ないけどさびしいなぁ…。

先日書いた通り、今日もひとりの6年生とお別れ。
昨年度から中学生を募集しないと決め、19時以降のレッスンをクローズしてしまった時点で、中学生になる前にお別れになるのはわかっていたこと。

そして、そうしたのは私自身でもあるのだけれど…。
それでもやっぱりさびしいなぁ…。

ま、そうは言っても、仮に中3まで一緒に勉強して見送ればさびしくないのかといえば、きっとそんなことはないわけで、更に高3までだったら大丈夫なのかといえば、当然きっとそんなこともないわけで(もちろん、高校生は絶対指導できないんだけど…。)必ずどこかでお別れのときがきて、そのときにはさびしく思うわけなんだろうけど…。

今日お別れした子は、数年前のある日、私がどうしても許せないあることをしてしまった。
といっても、その子がそれをしてしまったということについて、99%の自信はあったけれど、100%かどうかは判断できなかった。だけど、自分の非を認めずごまかそうとしたその子を見たとき、これはお別れかもな…とちらっと頭をよぎったことがあったなぁと思い出した。

あのときの出来事が嘘のように、本当に本当に成長した。
以前は国語であまりにも「そりゃないやろ!」とツッコミを入れたくなるようなとぼけた答えをしたりして、一緒にレッスンをしている下の学年の子たちにまで大笑いされたりもしていた。

まあ、その子はとっても素敵なキャラクターの持ち主でもあるので、そうやってみんなに笑われても怒ることも不機嫌になることもなく、気がつけば下の子たちからも人気者になっていた。

そんな愛すべきキャラのその子も、日を追うごとにどんどん成長し、賢くなり、この頃はかなりレベルの高い国語の読解問題でも、常にいい線の答えを出すようになっていた。
とぼけた答えで笑わせてくれることがなくなったのはさびしい気もしたけれど、確かな成長をまぶしく感じていた。

今日、最後のレッスンでも、自分で考えてまとめるかなり文字数のある解答も、中学受験もしなかった、数年前にタブーを犯した(笑)本人とは思えないようなしっかりした答えを書いていた。
すごいなぁと思って眺めつつ、一層名残惜しい気持ちになった。

大好きな子どもたちと一緒に勉強できることは本当に本当にうれしくて幸せなことだけど、相手が子どもたちだから、必ずいつかお別れのときがくる…。
仕方ないけどさびしいなぁ…。

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2009年2月23日 (月)

恐れていたことが…。

基本的にかなり丈夫にできていて、滅多に寝込むこともなく、体調不良で仕事を休みにしたことは独立してからも、それ以前にもほぼ記憶になく、体調が悪化するのは大抵休日だったりするわけですが、今回、風邪やインフルエンザが猛威をふるって、子どもたちもかわるがわるお休みになり、もしかしたら、この大流行が下火になった頃に風邪ひいたりするのかも・・・と思いながらも、とりあえず元気に過ごしておりました。

しかし、1月半ば以降、私にとってはかなりバタバタとハードな日々を過ごしており、しばらく丸一日完全休養していないこともあって、疲れを感じておりました…。
なるべく、ゆっくりお風呂に入ったり、早目に寝たりしていたのですが、今朝目覚めるとなんとなく喉の感じが風邪の前兆のような…。

でも、今日は他県の塾長さんと打ち合わせのため、新快速で1時間40分というところまで出かけ、帰路についたら風邪の気配がますます濃厚に…。(泣)

ここ数年のパターンとして、引きかけると、すぐお薬を飲んでもイマイチすっきり回復せず、だらだらと風邪っぽいなぁ…という状態が続くことが多いので、そうなると嫌だなぁと…。

ということで、本当はしようと思っていた仕事が色々あるのですが、今日はとにかく早目に寝ようと思います。
早起き宣言をしたところなのですが、明日は早起きはなんとも……。

今もまだ小学校では学級閉鎖になったりしているようです。
とりあえず私はただの風邪、それもまだ熱も全くないので大丈夫ですが、皆さまもどうぞくれぐれもお気を付けください。

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2009年2月22日 (日)

改めて思ったこと

先日のこと。春から中学生になるので、自宅近くの塾に通うということでお別れすることになった6年生の子とお母さんがわざわざ改めてご挨拶に来てくださった。

この子は初期組の一人で、教室を始めて程なく、直接のお知り合いではなかった上、当時1年生で、車での送り迎えが必要なのに通ってくれることになった子だった。

本人もお母さんも「長いことありがとうございました」と頭を下げてくださったけれど、お礼を言わなくちゃいけないのはホントは私の方だと思った。

きちんと計画を立てて独立したわけではなく、目に見えぬ力でそういう方向に動いて行ったような独立だったし、元の勤め先の子たちには一切声をかけなかった。
いくら自分が「これをやりたい!」と思ったとはいえ、当時、神戸にはこの教材を使っているところはないように伺っていたし、まだこの教材もほとんど知られていなかった。
更に、私に関してはある意味全く海のものとも山のものとも・・・という状態だったはずだ。

当時の教室は今となってはその教室を知る子はもうほとんどいなくなってしまったけれど、驚くほど狭くて決してきれいとも言えず、教室に上がる階段は自分でもなんだか不気味だなと思っていたほどだった。
そんなところに大事なお子さんと一緒に体験に来てくださって、通うと決めてくださったことを本当に本当にありがたいことだと思う。

もともと、私は小学校高学年や中学生の指導がメインだったので、その教材でのレッスンは私自身が子どもたちと一緒に学んでいるような状態で、至らないところだらけだっただろうと思う。
それでも1年生の秋からこれまでずっと通い続けてくれたことを、本当に本当にありがたいと改めて思った。

自分がやりたいと思ったことをやらせて頂いて、それなのにお礼を言って頂けて、なんて幸せな仕事なんだろう。

最初の小さな小さな教室を借りた日から間もなく丸6年。
今年はまた一つの転機になるのかもしれない。

小さな小さな部屋に長机を2つ並べただけの教室で、早く毎日レッスンできるようになりたいなと思ったあの頃。
あの時の子たちが卒業していく。
火曜日にもまたひとりの子とお別れなんだな。

どの子も本当に可愛いけれど、長いお付き合いだっただけに、さびしさもひとしお。。。

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2009年2月21日 (土)

過去ログから

今週もなんとか終了しました。
いえ、正確には積み残していることがいっぱい過ぎて、見ないふりして逃げたい気分なのですが、そうもいかず、明日明後日はレッスンを入れず、ちょっと気合いを入れて考えをまとめねばと思っております・・・。
なんとか火曜以降のレッスンで新年度のご案内とアンケートをお配りできるように致しますので、保護者の皆様、どうぞ宜しくお願い致します。

というわけで、先日から書こうと思ったことも積み残したままですが、既にかなり体力の限界を感じているので、今日は久しぶりに・・・。

以前、過去ログの中から読んで頂けたらなと思うものをいくつかピックアップして紹介させて頂いていた時期がありました。

そういえば、その作業、途中までで止まってたよなぁと思うことはあれど、バタバタしていてなかなか確かめることもできず、ただ、このブログにキーワード検索などで訪れてくださる方の履歴などで「へぇ~、こんなこと書いてたんだ~」と自分でも完全に忘れているものも少なからずあったりする今日この頃でもあり、ちょっと調べてみました。

すると……2007年10月に2006年11月の分までピックアップしたのが最後である模様…。
って、1年半近く前だし…。(汗)
もうそんなに前なの?とかなりびっくり。「光陰矢のごとし」なんていうけど、「矢」なんてもんじゃないって…。(苦笑)

というわけで、久しぶりに断続的に過去ログご紹介を再開しようと思います。
というか、最近読んでくださるようになった方に読んで頂けたらという思いもありますが、自分自身のためにという方が正しいような気もしています。

もう15年以上前だったでしょうか、教員をしている先輩に卒論を読ませてほしいと言われ(小学校の先生には興味のある内容でもあったので)、自分の書いた卒論をざっと読み返したことがあったのですが、「え?私こんな文章書いてたの?」と正直、びっくりしたことがあります。
どうも、年々バカになってってるんじゃないか?みたいな気もするわけですが(大汗)、時間の余裕、気持ちの余裕なども関係しているのかもなとも思ったりします。

卒論を書いていた頃は、他の授業はほとんど出なくてもいいような状態で、バイトは家庭教師などをちょこちょこしていたものの、基本的に卒論に集中できるような状態でした。
ブログも、書き始めた頃はまだ時間的余裕がかなりあり、ゆっくりじっくり色んなことを考えられていたということもあるんだろうと思います。(ゆっくり、じっくり…大事ですね。(苦笑))

忙しさに紛れ、見失いがちな自分の気持ち、理想、目的、そんなものを過去ログを読んで再確認するという意味でも、読み直して気になった記事をピックアップするのは必要なのかなと。

というわけで、メインは自分のために、で、もしまだ読まれたことがなくてご興味を持ってくださる方がおられましたら、その方にも、過去ログピックアップを再開致します。
まずはストップしてしまった続きである、2006年12月から2007年1月までを…。

「なんだったんでしょうね。。。」
子どももなかなか大変だ。
最近ツボに入った言葉
可愛かったひとこと。(小ネタ系です(汗))
今日のスーパーちゃん
ちょっと考えてしまった・・・

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2009年2月20日 (金)

宣言します

(本来は日記に書けばいいでしょう?というような、ほぼひとりごとですので、お忙しい方はスルー願います…。)

って…宣言していいのかどうか…。
けど、宣言したら、さすがに仮に数日でもそうしてみようと努力するような気もするし、実行できないかもと思って宣言しなかったら、間違いなく実行しないだろうし…。

もう随分前からなんとか朝型に変えたいと思いつつも、長年染み付いた超夜型生活から抜けられず、また、そもそも人間は体内時計に合わせていると1日25時間ぐらいのサイクルで回っているので、朝日を浴びてリセットしないと、どんどん夜型になっていくというようなことを本で読んだこともあるし、なんだかんだ、自分に言い訳しつつ今日に至っています。

これで結婚でもして、子どもでもいたら、否が応でも朝早く起きる生活になるのでしょうが、残念ながら(?)そういう有無を言わさずな条件もないし、歳をとった両親と一緒に暮らしていたら、これもやはりある程度は朝型になるのでしょうけれど、それもなし…。

まあ、独立する前は、朝4時とか5時に寝て、お昼に起きていましたから、それを思えばかなりマシにはなったわけですが、色々な本でも読みましたし、先日はいつもお世話になっている寺子屋ありがとうの先生からも改めて、脳の働きはどんな人でも夜より朝の方がいいのだとのご助言が。

ここまで仕事が立て込んでくると、睡眠時間を削る気がない私にとって、仕事の効率を上げるしかないわけで、そうなると、やはり朝型にするしかないと。

ただ、普段は帰ってくるのが早くても22時頃でそれから食事をしたりなんだかんだすると(食後すぐには寝られないし)、やはり1時が精一杯。そうなると8時半か…と思ったり、ならいっそ、晩ご飯を食べずに寝てしまうか?と思ったり…。

でも、そのどちらもイマイチ、さあ、やってみよう!という気になれなかったのですが、たまたま今日は少し早目に出勤して、明日の準備も空き時間になるべく終わらせてあり、振替などもあり19時過ぎでレッスンを終了することができ、買い物したいものがあったので、最低限のことを済ませて買い物をして、21時には家に帰りつきました。

21時に帰ってこられれば、それから食事の支度をしてなんだかんだしても、0時に寝ることが可能なのでは?と。
それなら7時半に起きることも夢ではないのでは?と。(大袈裟)

7時半起きなんて、もしかしたら高校生以来したことない(単発での早起きなどは別として)かも…。(どきどき)

我ながら、超珍しく、ちょっとやってみようかなと思っていますので、ここで宣言を。
(ただ気になるのは、明日が土曜で翌日はお休みということ…。(苦笑))
とりあえず、週明けから朝型生活に挑戦してみようと思います。慣れなくて、レッスン終盤で眠くなった場合は挫折するかもしれませんが…。(早くも弱気…。)

書こうと思ったことがあるのですが、意志の弱い私は、こうして人目に触れるところで宣言して少々プレッシャーをかける必要があると思い、皆様には極めてど~でもいいことを書かせて頂きました。
何卒ご容赦を。

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2009年2月19日 (木)

すみません…。

なぜか今日はかれこれ2時間ぐらいずっと眠気が取れません…。
教室で寝てしまいそうなぐらいだったのですが、とりあえず22時半頃まで仕事して帰宅。
なんだか疲れていたので、食事より先にお風呂に入ったのですが、それでも目が覚めていません…。

今日は気になって、書こうと思ったことがあるのですが、明日以降に持ち越しということで…。(この状態では文章がとてもまとまりそうにありませんので…。)

新年度の募集について、なかなかご案内できず気になっておりますが、例年通り、4月からのご希望その他を伺うアンケートをお配りする予定です。
現在通ってくださっている方のおおよその時間割が決まりませんと、新規募集に関してはっきりしたことが申し上げられません。なにとぞお許しください。

弟さん、妹さんやご友人関係の方で入会をご検討くださっている方がおられましたら、アンケートにご回答頂く際にでも、お知らせ頂けましたら幸いです。

本日はこれにて…。

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2009年2月18日 (水)

関係ない話。

相変わらずバタバタしているうちに、あっという間に今日も終わろうとしています。
そんなことじゃいけないとは思っているものの、最近はますます世情に疎く、政治やら経済やらも、ネットでのニュースをちらっと、あとは新聞の1面やらをちらっと…そのぐらいしかチェックしていない状態です。

実家以外ではテレビも見なくなって久しいので、毎日のニュースも見ていません。
ですので、今回の中川財務相の辞任の件も、G7での姿も会見での姿も見ていないのですが、国内だけでなく、他国からもかなり非難されているようですね。

で、別にそのことに関してどうこうというわけではなく(何しろ詳しいことはわかりませんし…) なんとなく思ったことなのですが、「引責辞任」という言葉もあるように、失敗したらその責任を取って辞めるということは、政治家に限らず、よくある話です。
外国でもそういうことはあるのかもしれませんが、「責任を取る」ことは「辞める」ことなんでしょうか?
「辞める」ことで「責任が取れる」ということなんでしょうか?

武士の時代には切腹なんていう、今の時代から考えると何とも物騒な習わしがあったようですが、腹を切らなくなった現代では「辞める」ことがそのかわりになっているんでしょうか?

けどなぁ~、よくわかりませんが、政治家にしろ、企業の経営者にしろ、多くの場合、その役職を辞めるのであって、大臣を辞しても政治家ではあり続けたり、代表取締役は辞めても平取に降格するだけだったりなんてこともあるわけですよね?

じゃあ、どうすればいいんだ?って言われても、こうすべきだという考えが浮かぶわけではないのですが、辞めればいいのか?って、なんとなく、ちょっともやもやするなぁと。

かなりどうでもいい話でした・・・。(汗)

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2009年2月17日 (火)

速過ぎて追いつけない…(苦笑)

今日も間もなく日付が変わろうとしています。

今日はレッスンが終わって子どもたちを見送ったのは19時過ぎでした。
その後、片づけやら掃除やらをして、少し仕事をして…と、自分では間違いなく「少し」しただけだったはずなのに、気づいたら22時前になっていました…。

キリをつけて、帰宅したら23時前…。
どうして、19時過ぎにレッスンが終わったのに、気づいたら22時前なのか、自分では全くわかりません…。

特にここ1ヶ月ぐらい、時間の進み方が異様に速く感じています…。
速過ぎて、いっこうに追いつけず、どんどん置き去りになっている気が…。むぅぅ…。
やはり一度、定点カメラか何かで、一体何をしていてそんなにあっという間に時間が経ってしまうのか調べなくてはいけないかも。(苦笑)

日付が変わりそうなので、無理矢理UPします!(をい)

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2009年2月16日 (月)

今の気持ち

これまで何度か書いてきたけれど、私はやっぱり職人になりたい。
というか、そんな風にしかやれないと思う。

教室を始めたときから、教室を大きくしようという気持ちはなかった。
自分できちんと見られる範囲の子たちと一緒に学んでいけたら、それ以上望むことはないと思っていた。

ただ、うちに通っていない子にも何か役に立てることがあれば…という気持ちはずっと持ち続けている。
一昨年から急激に忙しさを増してしまったため、結局計画途中で頓挫したままになっているけれど、もしも、市外や県外、その他、何らかの理由でうちまで通ってもらうことは難しいけれど、通ってみたいという気持ちを持ってくださっている方がおられたら、何かできることはないかなと。

一昨年から昨年初めにかけての入会人数の増加は、恐らく自分の力以外のものの影響があったのだと思う。
昨年は色々なことがあり、新規募集をほとんどしなかったこともあるし、今のところ広告を出す予定もないし、多分新年度は昨年ほど新しい子たちとの出会いはないだろうとも思う。

でも、多分今はそれでいいんじゃないかと思い始めている。


食べ物にしたって、品物にしたって、本当にいいものを作ろうとこだわれば、絶対に手間暇がかかる。
そして、大量生産することもできない。

一流の職人の仕事を真似たり、有名ブランドの商品を真似たりすることはある程度可能かもしれないけれど、それはやはり「真似」であって、本物には本物にしかない「本当の力」というものがあるような気がする。

誰かのネームバリューを利用しなければ自分が存在できないのだとしたら、そもそも私の教室の存在意義はないんだろう。
もちろん、これまでそれを利用しようと思ったことはないけれど、新年度からはより一層、「私らしさ」にこだわっていこうと思う。
もし、そのことでお別れすることになる子が出てくるとしても、多分今私が選ぶべき道はそれなんだろうと思う。

自分が本当にいいと思うものを、大好きな子どもたちに自信を持って提供する。
今年はそれをより一層意識して、目指していこうと思う。

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2009年2月15日 (日)

うぅ・・・。

実は、さっきから2つ書きかけてはなんだか重くなってきたぞ…。ややデリケートな話でもあるし、夜にこのまま書き進むのはよくないかも…と、結局保留にしてしまい、今日は更新ができそうにありません…。(汗)

今日はまあゆっくり寝て、ついダラダラして、でも、どうにか確定申告の準備(税理士さんに見て頂ける段階まで)が完了したかなと。
とりあえずひとつでもスッキリしてくれると、多少気分も軽くなるというか…。

明日からまた1週間、がんばります。
2月は本当に瞬く間に過ぎていきそうですね…。

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2009年2月14日 (土)

さすがにちょっと・・・。

すみません…。
1月下旬から、私としてはかなりバタバタが続いておりまして(けどまぁ、よく寝ているし、ハードに働いておられる方からしたらもうホントお恥ずかしいぐらい全然ってレベルなんですが…)、特に2月に入ってからは完全に仕事を離れたOFFというものがなく、また、今週は連日22時半、23時、23時半…というような時間まで教室で仕事をしていたりなんだで、どうもさすがに疲れがたまり気味のようです…。(汗)

まだ、極力早くしなければならない仕事がいくつもあるため、ここで風邪を引いたり、バテたりするわけにもいきませんので、今日は早目に休もうと思います。
既に頭も回っておりませんので、形だけの更新でお許しを…。

とりあえず、今日は目覚ましをかけずにゆっくり寝ようと思います。
では。

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2009年2月13日 (金)

早過ぎる…。

明日は14日。2月は28日しかないから、明日でもう2月も半分。
ホントに早過ぎてめまいがしそう…。
1月下旬からは一応私としてはそれなりにレッスン以外の仕事もがんばっているはずなのに、全然先が見えない…。
う~ん……。(悩)

この仕事は大好きだし、今年1年かけてやろうと思っている仕事も自分がやりたくてやるのだし、仕事自体にストレスを感じることはない。(そりゃ、掃除とか片付けとか、決して好きではない仕事もあるけど。(苦笑))
何がストレスになるかって、やりたいのに時間が足りないこと、自分の仕事をこなす能力が低いこと、時間の使い方が下手なこと…そんなこと。

さすがにこのところ、普段無精でだらだらしている私には結構ハードな日々が続いているので、それを友人にちょこっと言ったら、人を雇いなさいって言われたけど、今追いつかない仕事は全て自分の脳みそが必要な仕事だからなぁ…。う~ん……。

春までに考えなくちゃいけないことはまだまだあるし、新年度からのことでご案内しなきゃいけないことは本当にいい加減まとめなくちゃいけないし、今年の初めに自分に課した「コピー用紙月500枚」のノルマもひと月目からくじけているし…。
ぶつぶつ言っていても仕方ないので、ホントに色んなことを考えなくては!
けど、まずは明日のレッスン。そして、確定申告の準備を完了させて、それからだけど…。

多分、子どもたちとの時間がなかったら、とっくにイヤになって仕事放棄しているだろうな。
そのぐらい、子どもたちのパワーはすごいし、いつもみんなに元気をもらって、そのお蔭でがんばれる。
本当にありがたい。

さて、明日もがんばります!
それにしても、まだまだ風邪やらインフルエンザやらが流行っているようです。
皆様くれぐれもお気を付けください。

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2009年2月12日 (木)

すごくすごく嬉しかったこと

うちに来てくれるようになって半年余りになる低学年の子がいる。
うちに来る前、既に何年も某プリント学習をしてきたというその子は、まだ小さいのに数字を見ると何とも言葉にしづらい反応を見せた。

初めのうちはあらゆることに対して焦って答えを書こうとし、ちょっと分からないとイライラしたり、とてもとても苦しそうな表情になったりしていた。
しかし、そのうち、「数字」が書かれていない問題についてはどんどん変化を見せ始め、しっかり考えられるようになっていった。

これなら大丈夫かなと思ったのだが、数字に関してだけは、見た途端、何か別のスイッチが入ったかのように慌てだし、ろくに考えずに答えを書こうとするか、焦って指を折って数えようとするか、完全に止まってしまうか、そのいずれもが数字を見ていないときのその子とのギャップを感じるようになってきて、まさか、もしかしたらこの子は「数字」に対して何か受け付けないんだろうか?もしかしたら何かあるんだろうか…とそんなことまで考えるようになり始めていた。

私では役に立たないのかもしれない…。
本気でそう思い始めていたけれど、その子はいつもとても一所懸命で、実際、大きな変化を見せているところもたくさんあったから、今自分がやれることをやってみようと決め、それでやらせてもらって構わないかをおうちの方にもご相談させてもらった。
私はそれしかできないから、それがダメだったら無理して通って頂いても申し訳ないし、やり方を教えてくれるところはいくらでもあるのだし…。

恐らく、そのお話をさせてもらったときは、おうちの方も迷っておられたのではないかと思う。
半年は短いけれど長い。これを続ければ確実に変化が見られるのならともかく、こればかりはなんの保証もない。それでも、辞めずにいてくださった。

変化は突然訪れた。

数字が書かれたプリントを前にしても、表情が比較的穏やかなままだなと感じるようになった日、明らかにこれまでと反応が違った。
文章問題を絵に描いてもらうことすら困難だったのだけれど、表情が変わったと感じた日、苦労しながらも何度も声を出して笑いながら、どうにかこうにか絵を描いてくれた。

お迎えに来られたおうちの方に「なんかいい感じになってこられましたね」と声をかけると、今週は明らかにおうちでも変化を感じられたとの答えが返ってきた。
そして、その翌週のこと。

それまでは見せると無表情になって固まるか、とても悲しい表情になるかしていた文章問題を穏やかな表情で読んだ後、その子が笑顔で言った。

「わぁ~、楽しそう!」

耳を疑うほど、思いがけない言葉だった。
言葉にできないほど嬉しい言葉だった。

もちろん、まだスラスラとはいかない。それでも本当に明らかな、劇的な変化なのだ。
文章問題を前にして、その子が笑っているのだから。「楽しそう」と言ったのだから。

最近、直接それを感じる機会があまりなかったのだけれど、改めて、小さい頃からの大量の機械的反復の恐ろしさを感じた。
長い間かけられていた悪い魔法から、今その子は解かれようとしているところなんだろう。

どんぐり倶楽部の糸山先生が「人為的学習障害」という言葉を使われているけれど、そういうことは本当にあるんだなと、改めて感じた出来事にもなった。

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2009年2月11日 (水)

すみません…。

世の中は祝日だったはずで、私自身も出勤とはいえ、振替レッスンやらが4つで、普段よりは楽だから、早目に帰って…と思っていたのですが、結局レッスン5つ、終わってから仕事をしていたら、23時半!

今日は出勤したのが23時前だったので、またも12時間以上教室にいたことになります…。
おまけに、昨日はあれこれしていたら、気づけば朝の5時になっていたので、かなり睡眠不足でもあり…。

というわけで、今日は更新サボります。
今日は確定申告の準備も完了させようと思っていたのですが、挫折…。
色々がんばります。

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2009年2月10日 (火)

気の長い話なのかな?

ある1年生の子が、先日宿題のプリントの中の1問だけわからずに、解答欄を空けて持ってきていた。
その問題は「10000より46小さい数は」というものだった。
まだ1年生で、1万までの数は一応一緒に学習したものの、イメージできる範囲を超えているであろうこともあり、まだ感覚的に理解できないのは何の不思議もないことでもある。

そんなの筆算で教えてしまえば簡単だとか、やり方を説明すればすぐできるとか、そういうご意見があるであろうことはもちろんわかっている。
ただ、まだ1年生。今の段階でテクニックでそれが解けてもあまり意味があるとは思えない。

急ぐ必要もないだろうし、大きな数に関してはこれまでの経験で子どもによっては「熟成期間」みたいなものが必要な場合もあるように感じてもいたし、強い抵抗を示した場合は無理に理解させようとせず、一旦保留にして後日改めてやる方がすんなり行くということも少なからずあったので、そのプリントは一旦預かっておいた。

その日のレッスンを進めていき、プリントのきりがちょうどいいなというときに、まだ少し時間があった。
1問だけだし、少しだけ時間も空いたし、今やっている学習はそれとは全く違うことで頭も少しリフレッシュされてもいるだろうしと、もし無理ならまた預かっておけばいいやという感じでちょっと尋ねてみることにした。

「ねえ、まだわかんなくってもいいけど、10000より1小さい数ってわかる?」

その子は少し考えて「キュウセン?」と答えた。
プリントに「9000」と書いて、「これじゃ1000小さくなっちゃったよ。」と確認すると、「あ、そうだね~」と答える。

そこで、「じゃあ、9000はこのまま置いとこっか。じゃ、1000より1小さい数ってわかる?」と尋ね直す。
1000になると、少し身近になったのか、表情が少し和らぐ。
それでも初めは「キュウヒャク?」と答えたので、教具があるジェスチャーをしながら、「1だけだよ?ここがなくなっただけだよ~?」と言ってしばらく待つと、また考え始めた。

う~ん…と小さくうなりながら宙を見て考え、少しだけ不安そうな声で「キュウヒャク…キュウジュウキュウ?」と答えた。

「うん、そうやね~。999やね~。」と言って、さっき「9000」と書いた傍に「999」と書いた。

「じゃあ、10000より1小さい数っていくつ?」

また少し難しい顔で考えた後、「キュウセンキュウヒャクキュウジュウキュウ?」と答えた。
そこからだ。

「1小さかったら9999やね。じゃあ、46小さかったらいくつかわかる?」
そう尋ねてまた少し待った。

すると
「あ!わかった!あと45取ればいいんだ!」
と、素晴らしい答えが返ってきた。

「うん、そうやね~!!」
内心、ちょっとびっくりしながら、「9999」と書いたものをじっと見つめているその子を見ていた。

じっくりじっくり考えて

「9954!」

元気にそう答えてくれた。

もちろん、たった1問やっただけだから、また別のときには立ち止まってしまうかもしれない。
でも、1小さい数を考えた後、それよりあと45減らせばいいんだと、その子自身が気づいた。
1を取った後なら、もう繰り下がりを考える必要もなく、そこから45を減らすことは今のその子ならじっくり考えればできることなのだ。
すごいことだと思う。

こんなことをしてちゃダメなのかな?
こんな仕事をしている私は、もっとすらすらと解けるまで教えなきゃいけないのかな?

ふとそんなことが頭をかすめることがあるけれど、きっとそれはこの教室ですることじゃない。そんな風にしてくれる教室や塾はいくらでもあるはずだから。

すぐに目に見えて変化がある子もいるけれど、大人が見ているとまどろっこしくって、なんでもっとさっさとできないんだろう?と思われてしまうような子もいる。
けれど、そんな子があるとき大輪の花を咲かせたりもするし、大輪じゃなくたって、とても美しい花を咲かせることもある。
その子の持てる力をしっかり発揮して、その子自身の力ですくすくと伸びていってほしい。
私はそれを邪魔しないよう、できるだけ自然のままに育ってくれることをいつも願っている。

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2009年2月 9日 (月)

一種の病気…。

先月の一時期は結構読書熱復活で、私にしてはそれなりにいいペースで本を読んでいたのですが、1月下旬からバタバタし始め、読書のペースがガタ落ち…。
それでも、気になる本が待ってくれるわけではないし、ネット書店からのDMや教育系メルマガなどで気になるものがあると、メモするか注文するかしないと、あとあと覚えておく自信はない…。

というわけで、2月1日にネット書店で気になる本を3冊注文。取り寄せのものが混じっていたようで、まだ届かないのに、気になるものがあってまたつい昨日4冊注文…。
そもそも、未読書はたっぷりたまったままだというのに…。

しかし、今日は問題集を実際に見たいということもあり、三宮の大きな書店に足を踏み入れてしまったもので、問題集以外にまた2冊(いえ、これでもかなり我慢したのです…。既に注文して届いていない本7冊のことやらも頭をよぎり、なんとか2冊で留めたのですが…。)購入してしまいました…。

私が中古本でも平気な人間だったら、本代はかなり抑えられるんだろうなぁと思うのですが、まあ、こればかりは生理的なものなのでどうしようもないですし…。

仕事もせねばですが、頑張って本も読まねば…。
未読書のリストは、だんだん作るのが怖くなってきました…。(汗)

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2009年2月 8日 (日)

昨日の会話(小ネタ)

ある子との国語のレッスンでの一場面。
「注文の多い料理店」の文章の中に「ことにお若い方や太っている方は大歓迎」と(今手元にないので表現が違ったらお許しを…)書かれたところがあり、そのあとに「ぼくらは両方兼ねている」という発言を取り上げて、それはどういう意味か問う問題があったのだけれど、学年を考えると、すんなり理解するのは難しいであろう表現でもあったので、何度かやりとりをしていたときのこと。
彼の中では答えがほぼ分かりつつあるところで、それをどう表現するのかという段階にきていたときにきっかけになればと思い尋ねてみた。

「若かったり太ってたら大歓迎なんやんね?じゃあ、私が行ったらどうやろう?」

自分としては、若くもないし、太ってもいないから「歓迎されない」、もしくは、僅かな期待を込めつつ、若いけど太ってはいないから「両方兼ねて」はいない、そのどちらかになるはず…と思って尋ねたわけだが、その子の答えは…。

「え?歓迎される。」

………。
う~ん………。

この場合、若いと思われたことを喜ぶべきか、太っていると思われたことを悲しむべきか……。

あ!一応私のことを全くご存知ない方のために…。
さすがに「ごちそう」になりそうなほど太ってはおりませんので、あしからず。(苦笑)

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2009年2月 7日 (土)

今日は変な日だった…。

今日はもともと行事やら急用やらで事前に欠席のご連絡を頂いていた方も多く、また、2月から受験塾にかわられることになり、お別れした子もぽつぽつおり、更に体調不良でお休みの連絡が入り、今日1日で7人もお休みという、滅多にないすごい状態になってしまった。
そこに更にお手伝い頂いている先生がお風邪との連絡…。

土曜は朝からレッスンなので、バタバタあちこち連絡をして、今日は全てのコマで普段より人数が少なかったにも関わらず、妙に疲れた1日になりました…。(苦笑)

しかし、風邪やインフルエンザ、すごい流行っぷりですね…。
私はこのまま引かずに乗り切れるのか、流行りが去った頃にやられるのか…。やられないよう気をつけなくてはと思います。

来てくれた子たちはみんな、今日もよくがんばりました。
あっという間に2月も1週間が過ぎました。
1月から既に持ち越している仕事もまだまだ手つかずの状態なので、なんとかがんばらなくてはと思っています。
新年度のお知らせ、今しばらくお待ちください…。(汗)

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2009年2月 6日 (金)

とっても大切な時期なんだろうな。

今年度は諸事情により、春からずっと幼児さんの新規募集をストップしたまま今に至っているので、今いる幼児さんはほとんどが年長さんで、それ以外の子は僅かしかいない。
そのうちのひとりの子とレッスンをしながら、その子の姿を見ていると、この時期はきっととっても大切な時期なんだろうなと思うことがしばしばある。

先日、大きさの違うコップにジュースを入れて比べる問題を考えてもらおうとしたときのこと。
はじめは同じコップに同じだけジュースが入っていて、それを片方は細くて背の高いコップに、もう片方は口の広い背の低いコップに移し替えると、どちらが多いか、それとも同じかという問題だったのだが、以前読んだ本に、幼児はある段階まで見た目で水面が高い方が多いととらえてしまったり、同じ数のおはじきでも間を空けて並べて、列が長くなっているものの方が多いととらえてしまったりするというようなことが書かれていた。
普段、結構何でもよくできる子なので、すんなりいくかな?と思ったけれど、細くて背の高い方のコップがいっぱい入っていると答えた。

ああ、そうか、まだそう思う段階なんだなと、実際に同じ計量カップに同じだけお水を入れて用意し、形の違う入れ物にそれを移し替えて見せた。
一度見せただけではまだピンとこないようで、元のカップに戻して、また入れ直してと、何度か見比べてもらったら、気づいたようだ。

「どっちも同じ!」

なんで?と尋ねると、たどたどしいながらも

「えっとね、はじめおんなじだけ入ってたでしょ?だからおんなじ。」

じゃあ、なんで水の高さがちがうんだろう?と尋ねると

「えっと、それは~、こっちはこんだけなのにね、こっちはひろくなってるから。」

両方を指さして、自分が気づいたことを説明してくれる。

その後プリントに戻ったら、もう迷わずにできた。

でも、多分、経験しないまま、プリントだけを見せて「はじめ同じだったから、入れ物が変わっても同じなんですよ」なんて説明でやり過ごしてしまったら、大事な機会をひとつなくしてしまうことになる。
もちろん、そんなこと、大きくなればいずれ自然とわかるようになるものなのだろうと思うから、わからなければ無理にプリントなんてやらさないというのでもいいんだろうと思う。
ただ、そこで無理に教えてしまうのは危険なんだろうなと思うのだ。

小さい子たちは言葉で説明されても、あまりよく理解できない場合が少なからずある。
実際に目で見て、手で触って、自分で確かめて…ということがとても大切なんだろうということをとても感じる。

計算にしてもそう。
自分の中で消化できるまで、どこか線がつながるまで、子どもたちは難しい顔をしながら、真剣に考えている。ぴんと来ていないうちは、こちらが止めても数えようともするし、指を使おうともする。
そこでそれを無理にやめさせても仕方ないんだろう。数の感覚がその子の中で熟成されるまで、焦らず、焦らさず、待つことが大切なんだろう。

それをせず、繰り返し繰り返しやらせて、答えを暗記させるようなことは、子どもが小さければ小さいほど絶対避けるべきだろうと、色々な子どもたちを見てきて、ますます強く感じる。

子どもが小さければ小さいほど、実感の伴わないことを無理に覚えこませたり、教え込んだりするのはあまりに危険だし、本当に大切で、驚くほど伸びる時期をそんなことで無駄にしてはいけないんだと思う。

小さい子だから「たくさんやらせたらいい」んじゃなくって、小さい子だから「絶対したらダメ」なことっていうのはきっと色々あると思う。
目の前のその子の表情をしっかり見ておけば、その子が本当に考えているか、感じ取っているか、それはきっとわかるだろうと思う。

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2009年2月 5日 (木)

今日は。

なぜかわかりませんが、今日はほとんどみんな絶好調の日でした。

もちろん、みんないつも一所懸命頑張ってくれてはいるのですが、やはり調子の出ない日もあれば、1時間のレッスンの間でも、どこかにはまり込んで抜けられなくなってしまい、あらら…ということもあったりするのです。
しかし、今日はそんな状態になる子もほとんどおらず、なってもかなり短時間で回復し、普段以上に絶好調な子がたくさんでした。

で、ふと思ったのですが、時々、今日の逆のパターンで、やたらと不調な(体調がということではなく)子が続出する日もあるのです。

まさかと思いますが、けど、ちょうど昨日書いたことにも通じるような気もするし、もしかしたら…と。

もしかして、その日のレッスンの最初の子たちが調子がいいと、それに対して私も「すごいねぇ~」「天才やねぇ~」「ほんまよ~できるねぇ~」とそんな言葉がどんどん出てきますし、当然子どもたちもとてもいい表情で問題に入り込んでいきます。
その空気が教室に残るんじゃないかと…。

で、その空気が伝染して、次の子たちもやはり調子がよくなって…とプラスの空気がどんどん伝染していくんじゃないかと…。
そして、その逆も起こるんじゃないかと…。(汗)

まあ、単なる偶然かもしれませんが、可能性は0じゃなさそうだなと思った次第です。
(今日は短めの更新で失礼いたします。。。)

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2009年2月 4日 (水)

気分は伝染するのかもな。

今読みかけている本がある。
例によってネットで注文したので、届いたときにはイメージしていたのとちょっと違っていて、とりあえず後回しにしていた。
おまけに、今読み始めたのも、別の本を読み始めたもののその本が350ページぐらいあって、行き帰りに持ち歩くにはちょっとなぁという気持ちがあって、新書サイズのそれをとりあえず読んでみようかなってきっかけだった。

本の内容は読み終わったらまた読書のブログのほうでご紹介させてもらう予定だけれど、その本は「パズル通信ニコリ」の編集長が書かれた「虫食い算」についてのもので、まだ読み始めて僅かな上、この方、京大理学部を出ておられるバリバリの理系の頭脳の持ち主でおられるため、私には読むだけではどうもぴんと来ず、紙に書いてみたり、それでもまだぴんと来なかったりという悲惨な状態ではあるのだけれど、読み始めて既に、この方がどれだけ虫食い算を愛しているかということはひしひしと伝わってきている。(笑)

パズル誌の編集長をなさっているのだから、パズルのことをこよなく愛しておられるのは、不思議ではないけれど、読みながら「ああ、この方、本当にこれが大好きなんだなぁ」と感じて私の顔までなんだかほころんでしまったりする。

ただの本なのに、読んでいるだけの私にまでそれが伝わってくるというのはすごいことだと思う。
全く知らない方なのに、なんだか思わず「がんばってください!」と応援さえしたくなる。

独立前、「SOURCE」という本やワークショップで「ワクワクすること」を仕事にするのが大事というようなことを知り、なんだかとても納得したのだけれど、自分が心からワクワクすることに対しては自分もいくらでも頑張れるし、その姿を見て、周囲も応援してくれると。
確かにそうなんだろうなぁと、この本を読みながら改めてそんなことを感じた。

ワクワクも伝染するけれど、同様にイライラやピリピリも伝染するんだろうなと思う。
子どもたちにマイナスの気分を伝染させることのないよう、気をつけなくちゃな。

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2009年2月 3日 (火)

母の気持ちがよくわかる…。

今日は軽い話題。(または「ど~でもいい話題」)

今日は節分。
年中行事はできる範囲でなるべくそれを意識していきたいと思っているので、とりあえず節分も毎年豆も買うし、お寿司屋さんの作戦に素直に乗せられて巻き寿司も買う。
ごくごく少しだけ(掃除も大変だし…)豆まきもする。(笑)

で、出勤前にほんの少しだけ豆まきをして、その後、これも一応恒例の「歳の数+1個」の豆を食べることにしたのだが……いくら食べても食べ終わらん…。(泣)

私がまだ子どもだった頃、家族で豆まきをして、みんなの歳の数よりひとつ多い豆を食べていたとき、子どもの私はあっという間に平らげて、普段そう食べるものでもないし、香ばしくてたまに食べる分には美味しかったりもして、もっと食べたいな~なんて思ったりもした。

しかし、しっかり歳の数よりひとつ多い数の豆を配られた母が、頑張ってそれを食べながら「喉詰まるわ…」と苦笑していた。
内心、(そんなにたくさん食べられていいなぁ、お母さんは…)なんて思っていたわけだけれど、あのときの母の気持ちが痛いほどよくわかる…。(苦笑)
自分じゃ若いつもりでいるけど、もうこんな歳なんだなぁと改めて感じた。

今日は早目に切り上げて、巻き寿司を買って帰ろうと思っていたのに、気づけば22時近くなってしまい、教室の近くのスーパーに行くも売り切れ。駅の途中のコンビニに寄るも売り切れ。駅の反対側のスーパーに行くもやはり売り切れ…。
う…。記憶にある限り子どもの頃からずっと食べ続けてきた「節分の巻き寿司」がまさか今年は食べられないの?とちょっと焦る…。

自宅の最寄り駅の駅前にある、普段はあまり寄らないややマイナーなコンビニに「節分巻」が残っているのを発見!
この際、背に腹は代えられん。(あれ?使い方間違ってる?)
ということで、なんとか無事巻き寿司購入。
帰宅して食べてみたところ、なんだ、味、全然問題ないし。(をい)

というわけで、今年も無事年中行事のひとつ、節分を終えた。
明日からまたしっかりがんばろう。

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2009年2月 2日 (月)

図形を描く

子どもたちとのレッスンの中で、形の学習がある。
一度に全部覚えさせるわけではないが、形の学習の最初の段階で、小学校で今後習う全ての図形を登場させてしまう。

相手が1年生であろうと、正方形、長方形から平行四辺形、直角二等辺三角形、おうぎ形まで見せてしまう。
で、教材の中に、4種類の三角形、5種類の四角形を描くプリントがあるのだけれど、この段階ではまだ子どもたちとは長さの学習をしていないので、1辺が何センチとかそういう話はしない。
ただ、方眼紙が与えられ、そこに指定された形を描いていくことになるのだが、正三角形は子どもと一緒に描くようにしているものの、最近はそれ以外はまず子どもたちに描いてみてもらうようにしている。

正三角形だけは一緒に描くというのは、まだコンパスも使わないし、長さを計ることもしていないので、全ての辺の長さを同じにするという方法が子どもだけでは難しいということがあるからなのだが、そのほかの図形については、まず子どもたちに頂点を決めてみてもらうことにしている。

そうすれば、頂点がきちんと取れていれば、あとはそれをつなぐだけだし、先に頂点を取ることで、頂点の位置関係を意識することもできる。
もし点の位置がずれている場合は、正しい図形をもう一度見てもらい、どういう位置関係になっていそうか再度確認してもらったり、その子の状態に応じて助けが必要なところだけ助けるようにしているが、この方法は結構いいんじゃないかと思っている。

描き方を先に説明されたら、子どもはその通りに描くだけだ。ほとんど面白みはない。
図形の性質を言葉で説明されたら(この辺とこの辺が同じ長さであるとか、対角線が直交している(もっと簡単な言葉で言うにしろ)とか、ここが直角になっているとか…)、よほど形に興味のある子、人の話を聞くのが好きな子でなければ、やはりあまり面白くない。場合によっては、言葉による説明はすごく難しく感じてしまう子もいるだろう。

しかし、図形を見せられ、そんな形になるように頂点を取ってみてと言われれば、こちらが何も指示しなくても頂点の位置関係などに意識が行く。
点の位置がずれていると、正しい図形と見比べて何か違和感を感じる子どもは多いし、違和感を感じることで、正しい図形はこんな性質があるんだなと、言葉に出来なくても感覚的に理解することもあるだろう。

何より驚くのは、その方法でやってみてもらうと、思った以上に多くの子が結構ばっちりな頂点を取ってくれる。ずれていても、なんとなく自分で気づいて、なんかおかしいなぁ…と考えていることも多い。

いかに説明を減らすか、言葉を減らすか、私は数年、そのことばかり考えているのかもしれない。

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2009年2月 1日 (日)

本当の勉強って

今日の夜は実家に行って、家族と過ごした。
普段、自宅ではほぼ全くテレビを見ないが、実家では家族と一緒にテレビを見る。

ウルルンの後番組を見ていたとき、アフリカ人の青年を見ながら、ああ、これなんだよな、「本当の勉強」って…と思った。

今日のその番組には、日本人相手のツアーガイドになるのが夢で、日本語を勉強していたアフリカ人男性が登場したのだけれど、民族紛争で家を壊され、持ち物も全て盗まれてしまったという彼は、紛争が起こる前、日本人の男性がアフリカの大学で日本語を教えた生徒の一人だったそうだ。
一番熱心な生徒で、全てを失ったということを聞き、日本語の教材を届けてほしいと先生だった方が依頼したのだけれど、無事彼を探し出し、託されたプレゼントを手渡した配達人。

中を見ていいかと日本語できちんと尋ねたあと、箱を開いた彼の口から最初に出た言葉は「安心しました」だった。
初めは、何か使い方を間違っているのかな?と思ったのだけれど、紛争で全てを失ったとき、唯一持ち出せたのが日本語の初級テキストだったのだと。

彼の家に行き、そのテキストを見せてもらった配達人。
ぼろぼろに使いこまれたそのテキストを見て、なんだか思わず涙が出てしまった。
その彼の夢は今でも日本人相手のツアーガイドで、そのためには日本語を学ばなければならない。手元にある唯一のテキストを繰り返し繰り返し勉強していたのだろう。でも、そのテキストは「初級」。
本当のところはわからないけれど、彼がプレゼントを開けたとき口にした「安心しました」は、これで続きの勉強ができる、自分の夢をかなえるために勉強が続けられる、そのことに「安心した」のかもしれないと思った。

明確な目標があれば、どんな状況になったって、ここまで真剣に、瞳を輝かせながら、一人ででも学び続けられるんだなと、これなんだよな、これ…。そんなことをテレビを見ながらひとりで思っていた。

私はあんな風に何かを学んだことがあるだろうか…。
目の前の子どもたちはあの彼のように、何か夢や目標を持って、瞳を輝かせながら学んでいってくれるだろうか…。

テレビの中の彼と一緒に涙を流しながら、色んなことを考えた。

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