私も進化する(笑)
もう結構な歳で、年々脳細胞の衰えを感じる今日この頃ですが、それでも何年も毎日のように子どもたちと一緒に問題を解いていると、子どもにとってはそのプリントを解くのは基本的に1回だけなわけですが、私の場合、多いものだともしかすると100回ぐらい目にしているものもあるのかもしれず(数えたことがないのでよくわかりませんが)、それも、基本的に解答をもたずにその場で一緒に解きながらマルをつけるので、いつもいつも頭はぐるぐる回転。
ほとんどのレッスンでは同時に数人の子が別々の問題に取り組んでいて、それをその場でマルつけなので(おまけに、極力、紙に計算を書いたりもしないので)、そんな状態で頭を使い続けていると、未だに簡単な方法を発見したり、工夫を考えだしたり、そんなことも日々起こります。
で、展開図などの問題は、教室を始めた当初はかなり苦手分野で、それがどんどん進化しているわけですが(それでも、センスのある子どもたちにはかないませんが…)、実は教室を始めた頃、展開図が苦手だった以外に、自分で解いていて、イマイチよくわからなかった問題がいくつかあります。
そのひとつ、立方体が積んであって、その立方体の頂点の位置を縦、横、高さを使って表わすという、多分そう難しくない問題なのですが、初めその図を見たとき、どうもピンとこなくて、かなり悩んだ記憶があります。
教室を始めて1年目、2年目の頃には、その問題をすんなり解く子どもを見て、心から(なんでそんなのが簡単に解けるんだろう?)と不思議に思ったものでした。(汗)
でも、今では何がどう理解できなかったのかさえ思いだせないのです。
その問題を見て、解きなさいと言われれば、それ以外の答えを思いつく方が難しい…。
昔の自分の頭の中を忘れてしまいました…。それはそれで誤算です…。
できなかったことができるようになった場合、悩んでいる子の立場に立ちやすいので、展開図の問題などでも、苦手な子には「それ、難しいよね。私も初めはなかなかわからんかったもん」なんて言葉が自然に出ます。
ですから、できなかったこと、苦手だったことは私にとってはある意味貴重なことでもあるのです。なのに、忘れてしまった…。もったいない…。(苦笑)
こうして子どもたちとレッスンをしていて、時々頭をよぎるのは「名選手、名監督にあらず」って言葉です。
塾講師時代に、中学生の子たちが時々「学校の先生の説明わからん」とぼやいていたことがありましたが、教室の子どもたちを見ていても、こちらが何も言わなくても展開図を頭の中で組み立てられる子たちがいて、その子たちに「なんでわかるん?」と尋ねても、それが当然なので答えに困るわけで、とすれば、数学の先生になられている方の多くが算数や数学が得意だった方であろうと。
私の目の前にいるスーパーくんやスーパーちゃんたちみたいな子たちが成長して、もし数学の先生になったとしたら、展開図が頭の中で組み立てられない子を見て、なんで組み立てられないんだろう?と思ってしまっても、それも仕方ないことなのかもなと。
(もちろん、あくまでも一般論で、私の中学と高校の恩師はいずれも数学の先生でしたし、素晴らしい先生もたくさんおられることはわかっています。)
というわけで、決して数学が得意ではなかったからこそ、役に立っていることもあるのかもなぁと。
お蔭で、子どもたちと一緒に日々進化(子どもたちよりは遥かに遅く、僅かではありますが…)できるのかも。(笑)
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