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2009年1月17日 (土)

1月17日

あの日から丸13年が経ち、今日14年目を迎えた。
中学生をクローズしてしまった今、教室に来てくれている子どもたちはもう完全に全て、震災後に生まれた子たちばかりになった。

震災の日に合わせて、学校でも色々な行事などがあったようで、震災を直接全く知らない子どもたちが、あれこれ震災の話をして聞かせてくれた。
14年前の1月17日、5時46分、死者が何人で…と覚えたことを話して聞かせてくれる子もいた。

13年の歳月が過ぎ去ろうとも、未だ震災が過去になっておられない方々もおられるのだし、確かに忘れないように子どもたちにも語り継いでいくことも必要なのかもしれない。
ただ、どんなに真剣に語って聞かされようと、どんなに凄まじい光景の映像を見せられようと、直接経験しない限り、子どもたちにとっては単なる過去の出来事に過ぎないのかもしれないし、それで当然なのだろうとも思う。
防災意識を高めることは大切かもしれないけれど、実際に震災を経験し、今はもう過去のことと思える私たちがあの時を忘れないでいようとすれば、それでいいのかもしれないと思う。

自分の普段の生活において、もう震災を思い出すことはまずない。
人間は忘れる生き物だし、私なんて特に何でも忘れてしまうヤツだから、1年に一度、この日にしか思い出さないに近い。
それでも、あの日があったから今の自分がいるんだと思う。
もしあのとき、あの歳で震災に遭っていなければ、私の人生は全く違っていたかもしれない。
人の優しさに触れ、人の逞しさに触れ、生きられることのありがたさ、蛇口をひねれば水が出、スイッチを入れれば電気がつく、そんな普段は当たり前すぎて意識したことのないひとつひとつのことのありがたさを身をもって感じられた。

人間、いざとなったらきっと何だってできるんだなとも思った。
それは、こう見えて小心者で決断の遅い私にはとても大きな経験になったのは間違いない。

なんでもないこと、当たり前のことが、実はとてもとてもありがたいことなのだということを思い出し、今こうしていられることに感謝しよう。

あの日亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りします。

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