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2009年1月30日 (金)

子どもといるといつも発見がある

私たちにとって、9の次は10だし、99の次は100だし、10が10個集まれば100、100が10個集まれば1000…そんなのはもう当たり前すぎて、意識することもない。

それでも、2進法や5進法、12進法などの10進法以外の数の数え方には戸惑うことがある大人は少なくないだろう。
要するに普段の生活で当たり前に使っていれば、そのうち改めて意識することもなく、自然に使えるようになるということなのだろうと思う。
例えば、1メートルが100センチだということは大人になればほぼ「当たり前」のことであって、1メートルを10センチなどと答えることはまずないはずだ。しかし、1リットルが何デシリットルだったかを忘れている大人は決して少なくないだろう。
普段の生活の中に「デシリットル」の単位が出てくることはないに等しいため、小学校で習った後習うことのない「デシリットル」については、大人の多くは忘れてしまう。

さて、そんな風に、私たちには当たり前になっていることでも、子どもたちにとってはまだ未知のことがたくさんある。
うちの教室に来てくれている子の多くは、小さいうちからおうちの方が何らかの教育的働きかけをしておられる場合も多いので、幼稚園の子でも100やら1000までの数を知っていたり、唱えられたりするなんて子もいるけれど、中には小学生になって、ここで初めて100や1000の数に出会う子もいる。

まあ、もちろん、「100」とか「1000」という数字を見たことがあったり、聞いたことがあったりはするけれど、10が10個集まったら百の位に繰り上がり、100が10個集まったら千の位に繰り上がり…ということはまだよくわかっていないというような状態だ。

そんな子とレッスンをしていると、「10、20、30、40、50、60、70、80、90」とそこまでは順調に来て、その次あと10を並べて見せると「じゅうじゅう」と答えたりする。
今日、ある子は「100、200、・・・・・・800、900」と来て、その次は「じゅっぴゃく」と答えた。

そういう答えを聞くと、「ああ、確かにそういうことだよなぁ」と改めて思う。100が10個なんだから、確かに「十百(じっぴゃく)」だ。
どうしようかなと思ったけれど、この子に「1000」を見せるのは今日が初めてだったわけではないので、まず、プリントに「900って書いて」と言って書いてもらった後、「じゃあ『じゅっぴゃく』って書いてみて。」というと、少し考えて「1000」と書いた。

目の前に書かれた、その子にとっては「じゅっぴゃく」を書いたつもりのものは「千」になっていた。
それを見て、「あ!」という表情になった。

この子に「1000、2000、3000……」と言っていってもらったら、今度は「じゅっせん」と答えてくれるんだろうか?
それとも、そのときには何かに気づくんだろうか。

子どもたちはみんな、どこかの段階でこういう経験をして、10集まると次の位に移っていくことを体得していくんだろう。
幼い日の私もきっとそうだったんだろう。

子どもたちといると、いつも発見がある。
それはとても幸せなこと。

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