問題を見ながら考えた。
うちの教室ではテストもないし、よくできても点数で評価されることもない。
そんなこともあり、また、中学受験を考えておられるご家庭などでは実力診断のためにということもあり、時々他の塾のテスト問題を見る機会がある。
で、今日は3年生の子が受けた算数のテスト問題を見せてもらっていたのだけれど、3年生でこれを解くのかと驚くような問題もあるものの、時間制限さえされなければ、結構楽しそうな問題だなとも思いながら見せてもらった。
図を描いたり、あれこれ試行錯誤したりして考えたら、きっと今まで一度も解いたことないような問題でも解いてしまう子は結構いそうだなと思ったけれど、あれだけの問題を短い時間の中で解き切るのは、よほど算数の能力の高い子か、問題を大量に解いてパターンを覚えているような子なんだろうなと思う。
そんな中、折り紙を折って指示された線で切るといくつの部分に分かれるかを問う問題があった。
1問目と2問目は比較的簡単だったが、3問目は四つ折りにした後、切り方もやや複雑で、これを頭の中で切り開いて考えられる子はどのぐらいいるんだろうなと思いながら見ていた。
しかし、小さい頃に折り紙を折って色々に切り込みを入れて開いてみるような遊びをたくさんしている子にとっては、それを切り開いた図を思い浮かべるのは案外簡単なことなのかもしれないとも思った。
反面、そんな経験をほとんどしないまま、塾などでそういう問題に出会った子は、何らかのパターンやテクニックを覚えこみ、それを駆使して解いていくのかもしれない。
仮に問題は解けたとしても、頭の中に切った折り紙が広げられることはないままに、問題の答えは出せるというような子がきっといるのだろう。
実際、私自身、今は随分ましにはなったものの、サイコロの展開図などの問題はかなり苦手分野だったので、論理的に考えてなんとか答えを見つけるしか無理だった時期がある。
イメージしたくてもできないのだから、解くためには理屈で考えていくしかなかったのだ。
ただ、この歳になっても、実際に展開図を作って組み立ててみたりということを繰り返していたら、昔よりはかなりイメージできるようになってきたし、だとすれば、小さい子たちならまだまだ余裕でその部分の能力は伸ばせるはずだとも思う。
折り紙の問題にしろ、展開図の問題にしろ、苦手な子がいたら、パターンを覚えさせる前に実際に折り紙を用意し、展開図を用意して、それで確かめてみるのが一番効果があると思う。
このあたりは苦手な子は苦手で、だけど、普通に学校や一般的な塾に行っているだけではなかなか伸びない分野でもあるだけに、時間に余裕のある小さいうちに工作など色々実際にやってみる経験は大いに大切なんだろうと思う。
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