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やらせてみる。

今日の幼児さんとのレッスンでのひとコマ。

今日のレッスンに切り絵の課題があった。
年長になるその子は、これまでに何度も切り絵の課題には取り組んできたし、手先も器用で基本的になんでもよくできる。
ただ、まだ小さい子なので、コンディションによっても波はあるし、自分勝手にやろうとして話を聞いてくれないときもある。

で、今日のこと。
もう何度もやっていることだからと様子を見ていると、折り紙を半分に折った後、お手本の線を写しているときに、折り紙のわではない方に写していることに気づいた。
既に切り始めようとしているときに気づいたので、「それでいいの?」と声をかけたのだけれど、きょとんとしている。

「そこに書いて、そのまま切って大丈夫?」
そう尋ね直したけれど、どうも気付かないらしい。

これまでにも、ほかの子とのレッスンでも、どちら向きに書くか確認してから書いてもらうことが多かったので、実際に間違って切った子は数えるぐらいしかいない。
でも、これまで何度もやってきているのに、どちらに書かねばならないかの意識がないということなのだから…と思い至った。

もう一度だけ「いっつもそうやって書いてた?それでいい?」と尋ねたけれど、やはり気づく様子がないので、そのまま切ってもらうことにした。
そして、ほどなく、バラバラ事件が…。(苦笑)

課題だった「あひる」は可哀想に真っ二つ。
それを見たその子は、それでも初めはまだ気付かないらしく、自分が間違えて真ん中を切ってしまったと言った。

なので、切り取って、普通ならそちらが2つにばらばらになるはずの切れ端を取って、広げて見せた。

「なんでここつながってるんやろ?ここにあひるがいたらよかったん違うかな?」
そう言って、もうしばらく彼の反応を見ていた。
そして、もう1枚新しい折り紙を渡した。

すると、少し迷いながらも、今度はきちんとわになった方にお手本を写し、無事「1羽のあひる」を切り抜くことができた。

もし、間違ってばらばらにしてしまう前に修正させていたら、いつまでもどちらに写さなければならないかをきちんと意識しなかったかもしれない。
やってみて、本当はちゃんと1羽になるはずのあひるがばらばらになってしまったのを見て、初めて「なんでだろう?」と考えることができたに違いない。

実際、遠い遠い日の記憶をたどると、折り紙を折ってお星さまや模様を切ろうとしても、折り方や切り込みの入れ方を間違えたら、ばらばらになったり、お星様のとんがりが変な数になったり、思っているのと全然違う模様が出来上がったりしたものだ。

そんなとき、「ああ、失敗!」と思いながら、どうすればちゃんとできるのか、あれこれ試行錯誤したことをぼんやり覚えている。
いくら大人や年長の兄弟などから「こうしなさい」と教えられても、自分でやってみて失敗したり成功したりして初めて、それが経験として身についたのだと思う。

私も含めて大人は、相手が幼い子供だと尚更、何でも失敗する前に修正させようとしてしまいがちだ。
もちろん、危険なことや人に大きな迷惑がかかるようなことは事前に修正すべきだろうけれど、今日みたいなたかだか折り紙1枚分の失敗ぐらいなら、その失敗は失敗ではなく、大きな学びになるはずだ。

なるべく手を貸すのは最小限にしようと意識しているつもりではいるけれど、もっともっと子ども自身に発見して、気づいてもらえるよう、考えられることはあるんだろうなと思った。

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