初心
知り合いの方に、なんで教育の道を志したのか尋ねられた。
「教育の道」なんていうと、どうも私にはおこがましくって、全然そんな道は歩んでないような気もするけれど、まあ、子どもとともに学ぶことも「教育」というのであれば、まあ、確かに教育の道を歩んでいるのだろう。
そもそものきっかけは中学時代の恩師との出会いだった。
そして、中学校の教員を目指した。
けれど、社会勉強にと思って勤めた会社にいる間に、目指す方向が少し変わった。
ただ、ずっと思っていたことがあったのを思い出した。
教室を始めた頃には何度もそれを思ったし、ブログにも書いたことがある。
何か夢や目標があって、そのために勉強が必要な子たちと一緒に勉強したい。
その思いはずっと私の中にあったように思う。
それはなんで?と聞かれると、自分でもよくわからない。
ただ、夢や目標があることは幸せで素敵なことだと思うし、そのために何かお手伝いができるのであれば、それはやはりとてもとても幸せなことに違いない。
初めは中学校の教員志望だったから、塾にいた頃も中学生との授業が一番好きだった。
教室を始めたときも、いずれは中学生ももっとやりたいと思っていた。
それが、気づけば中学生をクローズしてしまった。
そうしたことに何も後悔はないし、今は両方は無理だと感じたので、中学生と一緒に学ぶより、幼児や小学生と学ぶ方を選んだというだけのこと。
でも、可能性のかたまりのような小さい子たちと学んでいると、昔の気持ちを忘れつつあったことに気づいた。
別に、やりたくない子は無理にやらなくていいという気持ちや、できるようになりたい子にはできる限りのことは一緒にしたいという気持ち、それは何も変わらない。
ただ、相手が小さいだけに、具体的な夢や目標がまだあるわけじゃない。
私が夢や目標を持たせられるわけではないし、持つように強制されて持てるもんでもない。
ただ、今関わっている子どもたちが、夢も目標も何も持てないような中学生、高校生に育ったら、それはやっぱりなんだか悲しい。
その子なりに精一杯、そのときそのときにしっかり考えて、自分の道を歩んで行ってくれるような、そんな成長をしてほしい。
改めてそんなことを思った。
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